インドア・ナショナル 2023 ~ 60代からのアーチェリー

夫婦で、またアーチェリーの競技会に参加してみました。第54回全米インドア大会(USA Archery Indoor Nationals 2023)で、今月、全米各地でたくさんの予選が行われています。

私たちが参加したのは、バージニア州の予選会で、500名以上がエントリー。二日間にわたって、合計で120本の矢を放ちました。

ご覧のように4人1組になってやるわけですが、私たちのような初心者は、選考に残ろうなんていう野心も、実力もないわけで、同じ組になった人たちとの、何気ないやりとりなどが楽しみなだけ。

ところが、欠員が出たのか、夫が2日目になって、15歳未満のコンパウンドのアーチャー3人と一緒にやることになり、アメリカン・テーンエイジャーの洗礼を受けて、「冗談が通じない」と意気消沈。そりゃそうだわ。でも、その分、プレイに集中できたようで、スコアは伸びました。

ちなみに、アメリカのこうした大会では、バックグランドニュージックが流れるのですが、一体どんな曲が流れると思いますか?

なんと、アバや、サタデーナイトフィーバー、スティービー・ワンダー、なんかなのです。

50年代〜70年代生まれの人だけが、ニヤニヤしながら腰をふりふりしているという、不思議な空間が生まれます。

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ランカスター・クラッシック 2023 – Part 5

続いて、Lancaster Classic 2023, Part 5

土曜日は、朝に勝ち抜き戦があり、その勝者による決勝戦が夕方にあった。その間、決勝戦に出る選手は、時間がある。練習場を覗いてみれば、画像の3人が練習をしていた。

左がアメリカのジョン・デマー(John Demmer III)、

中央がオーストラリアのマイケル・フィッシャー(Micheal Fisher)、

右がアメリカとサンマリノの二重国籍を持つクリスティーナ・プルコーリ(Kristina Pruccoli)。

ランカスター・クラシックは、ワールドアーチェリーのインドアのルールに従っている。直径40cmの的を、18m離れたところから射る。的の中心のゴールド色の二つのリングの直径は、たった8センチ。

そんな中心を目指すわけだが、リーカーブやコンパウンドの弓に比べて、ベアボーの場合はサイトがない。矢の先が指す場所や、弓を引く手の場所を変えたりして、感覚を掴んでいく。

手探りで色々試しながら、中心点を目指すというところが、ベアボーならではの世界で楽しい。

 

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 4

©︎ William Ash

前回に続いて、Lancaster Classic 2023, Part 4

会場のレストラン横のゴミ箱に、コンパウンドの弓が捨てられていた。

弓は、決して安いものではない。

試合に負けて、自暴自棄になってしまったか?

矢を放つのは、簡単なこと。

でも、ランカスター・クラッシックには、世界中から優れた選手たちがやってくる。

勝ち抜くのは、至難の業。

 

 

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 3 

©︎ William Ash

前回に続いて、Lancaster Classic 2023, Part 3

画像手前のアーチャーは、ニコンとライカのカメラで、勝ち抜き戦を終えた他の選手の写真を撮っている。

ベアボーのアーチャーは、みんな情熱的で、お互いにアドバイスや応援を惜しまず、とても協力的なことで知られている。こんな国際的なトーナメントですら、そんな雰囲気に包まれていた。

ベアボーは、リカーブと違い、サイトやスタビライザー、クリッカーもなく、弓本体だけを使うとてもシンプルなアーチェリー。画像の手前にあるのが、わかるだろうか。

前々からアーチェリーをやりたがっていた夫が、ベアボーを選んだのも、このシンプルさにあった。そして、ベアボーコニュニティーのフレンドリーさも、魅力の一つ。

トーナメントはあるが、サッカーやフットボール、ゴルフなどとはちがい、桁違いの賞金が出るわけではない。みなゲームとして、心から楽しんでやっている。

もちろん、勝ち抜き戦に進む人たちのテクニックは、尋常でないレベル。土曜日の決勝戦では、その素晴らしさを目の前で体験できた。

どうして
シンプルな裸弓で
あんな小さな的の
そのまた小さな中心を
射ることができるんですか?

美しすぎる。

 

 

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 2 

©︎ William Ash

前回に続いて、Lancaster Classic 2023, Part 2。

まず、木曜日と金曜日に予選が行われ、土曜日に朝から予選通過者による一対一の勝ち抜き戦が行われた。

画像は、女子ベアボーの勝ち抜き戦終了後と、そのあとすぐに行われた男子勝ち抜き戦の間に撮った。

画像の左手前の椅子に、世界的に有名な4選手が、こちらに背中を見せて座っている。そうそうたるメンバーと言えばいいのか。

スエーデンのエリック・ジョンソン ( Erik Jonsson) とリナ・ビヨークロンド (Lina Björklund)、

イタリアのチンシア・ノグジリア (Cinzia Noziglia) と ダンイエレー・ ベロッティー (Daniele Bellotti)。

そして、立って彼らに話しかけている男性が、あの 有名なイタリアの弓のメーカーである Gillo の社長兼デザイナーである ビトリオ・フランギリー (Vittorio Frangilli) 。

試合とはいえ、みんな長年の知り合いで、くつろいでいる感じ。ベアボーの人たちは仲が良いと言われているが、どうもそのようだ。

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 1

©︎ William Ash

先週初めて、夫婦でランカスター・アーチェリー・クラッシック(Lancaster Archery Classic)に参加してみた。

毎年ペンシルバニア州で行われるこのトーナメントは、東海岸で最も規模が大きく、今年の参加者は、なんと1940名。

アーチェリーの中でも、私たちがやっているのは「ベアボー」と呼ばれるもので、オリンピックの競技種目にもなっているリーカーブに比べて、かなりマイナー。

ところが、このトーナメントには「ベアボー」から多くの人が参加するので、初心者ながら参加してみた。

競技会場は、スプーキー・ヌック・センター(Spooky Nook Sports Center)。写真は、会場内に設けられた3つの練習場の一つで、有料だが、参加者が自由に使える。

ものすごく大きな施設で、先週はバレーボール、インドアサッカー、ラクロスなど、他の試合もセンター内で行われていた。

ホテルも隣接しているし、センター内には売店、レストランなどもあって便利。ただし、センター利用者は、ドリンクであれ食べ物を持ち込んではいけないことになっている。

でも、売店の水は、600 ml で 400円。そのせいか、気にせずマイボトルを持ち歩いている人をよく見かけた。さすが、アメリカ。

ワシントンDCの自然 ~ ブルードX 成虫

画像のセミは、道に落ちていたものを拾ったもので、生きているセミは目がもう少し赤い。

ブルードXは、5月中に地下から出てきて、6月に壮大なるリサイタルを開くらしい。飛ぶのがへたで、飛べてもせいぜい60メートル。イナゴのように群れて植物を食い荒らすこともない。

今、近所の道路のいたるところに、不羽化の途中で体半分だけ出したまま死んでいるセミや、成虫になってすぐに死んでしまったセミ、羽が不完全だったり、曲がっているセミが、道にたくさんころがっている。その数は、公園の木のまわりではとくに多い。

素人の単なる推測だが、夏の間にまく除草剤や殺虫剤、冬に公道の雪を解かすためにまくソルトなどが、こうしたセミに影響を与えているのかもしれない。

1匹のセミは500個の卵を産むそうだから、その中の1匹でも生き延びて卵を産めば、セミの「虫系」は保たれるのかもしれない。でも、こうもたくさんの不完全なセミをみると、心配になる。

でも、はやく彼らの大合唱を聞きたい。うるさいそうだが、セミの声は子供のころの夏休みを思い出させる。昭和の夏休み 。かき氷にスイカ、すだれ。もっとも、ブルードXは、夏を待たずに6月には、地上の舞台から姿を消してしまう。そして、次のリサイタルは、17年後。

虫が、17年という長い周期というか寿命をもつのはなぜだろうか? 自然のシステムによって生まれた周期なのだろうから、意味があるにちがいない。

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