Autumn Sunset ~ 茶花の野原

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©William Ash

アーカディア国立公園のキャデラック山への道では、野草がすっかり秋の色をして、夕陽の中で輝いていた。

かなり前のことだが、日本で生け花とお茶を習ったことがあった。10月の茶会のときには、先生が、野草の生け花を飾られた。この「野花の投げ入れの茶花」には、いつも息を飲んだ。小さな器だったのに、画像のような一面の野原を思わせた。すばらしかった。

先生の心の中には、こんな野原があったのだろう。茶花を見るたびに、私はその野に立っていたのかもしれない。それとも、未来にメイン州の秋の野原に立っている自分にシンクロしていたのか。だから、あんなにじ〜っと茶花を見つめてしまったのだろうか。

半世紀も生きてくると、「感じる」ということが、感情のアップダウンという、ハリウッド映画のようなそんな単純なことではないのがわかる。50歳過ぎてから、「だからあの時は、あんな風に感じたんだなぁ〜」と納得したりする。

「今、感じていることが、未来のどこかにあるのかもしれない」と思いはじめると、「感じ」よりも、「本当は、いったい何を見ているのか」が気になってくる。

Farewell to Summer

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©William Ash

アーカディア国立公園にあるキャデラック山頂に大の字になって、夜空を眺める……その夢がやっとかなった。

山頂は、夜空が綺麗な秋でも気温が低く、とてもそんなことはできないと思っていたのだが、コロンバスデーの日はインディアンサマーとなり、風もなく、夏の終わりのような晩となった。

まだ、天の川が見えた。不思議なことだ。寝ながら宇宙を眺めていたら、映画の「コンタクト」じゃないが、こんなに小さい自分なのに、こんなに大きなものの一部であることがうれしくなってきて、どこか明るい気持ちになった。昼間の自分が、いかにも孤独に思えた。

天文への興味から星を眺める生活をする人たちは、みな言うらしい。
「人間がみなこうして、夜に、宇宙を眺める生活を始めたら、人間社会はもっとちがうものになるだろう」

Columbus Day か Indigenous People’s Day

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©William Ash

先週末はコロンバスデーのウィークエンドで、アーカディア国立公園には、たくさんの人が繰り出していた。

コロンバスデーは、コロンバスがアメリカ大陸に到着した記念日らしいが、先住民側にしたら、侵略が始まった日となる。先住民の受けた苦しみを考慮して、「先住民の日」(Indigenous People’s Day)と名前を変えた州もあれば、祝日にしない州もある。

今、人類が目指す火星には、先住民というか、征服される生物がいないことを祈るばかりだ。火星に到着した日には、「平和と友好」の象徴となるような名前がつけられればいいな。

黄昏 〜 Acadia National Park

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©William Ash

夏には夜の9時まで明るいメイン州も、今は冬に向かってどんどん日が短くなっていく。寂しいぐらいなのだが、それでも今はまだ午後8時までは明るい。そんな黄昏時に、アーカディア国立公園のLittle Moose Island(小さなムースの島)の丘から、スクーディック半島方面を眺めてみた。この島は、引き潮のときには海底を歩いてわたれる。とても小さな島だけれど、島から大西洋を見ていると、どこにいるのかを忘れてしまうぐらい平和な気持ちになる。

夕暮れの画像は、こちらをクリック〜満月と夕暮れ〜スクーディック・ポイント

 

冬の潮流

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©William Ash

アーカディア国立公園のサンド・ビーチより。

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サンド・ビーチの夕暮れ

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©William Ash

「あの世はこの世とちがって、もっと美しく穏やかだろうな〜」と思っていると、この世で、自分の憧れや想像をも超えた風景に出会ってしまったとき、「ここはどこ? 私はどこ?」と、呆然としながら恍惚となる‥‥。晩秋の秋晴れの夕方、人のいないサンド・ビーチは、そんな場所かもしれない。 続きを読む

海岸線に生きる木々

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©William Ash

アーカディア国立公園のグレイト・ヘッドの頂上は、大西洋に囲まれたきびしい環境にもかかわらず、常緑樹がいたるところに見られ、また、花崗岩の分厚い岩盤の間にあるわずかな土も見逃すことなく、植物がぎっしりと生えている。逆境で発揮される、生命のみごとな回復力と多様性の証のような場所だ。そして晩秋になると、それまで緑一色だったこの場所も、自然の手によってそれぞれのコロニーが、さまざまな色彩パレットに分けられていく。

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秋のオーク

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©William Ash

アーカディア国立公園内の海岸線から離れたところに、オークの木立がある。広葉樹のなかで最後に葉が散るのは、オーク(ナラ、カシなど)のようで、今まさにオークの琥珀色が、風景の主役。ヤマナラシカエデの目もくらむような色とは、比べ物にはならないかもしれないが、他の木々の葉がほとんど散ってしまったあと、オークの葉は秋の光を思う存分にうけ、厳か。

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秋の海辺

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©William Ash

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