Pioneers ~いざ、野原へ!

8年前ぐらいにこの家に引越す前まで、野原の野草は、つねに牧草として刈り取られていた。私たちは、それを止めてほっておいた。野原が、自然に変わっていく様子を観察したかったからだ。

まず野生のブラックベリーが、土から湧いてくるかのごとく広がった。森のほうは、開拓者として、カバの木を送りこんできた。写真は、近赤外で撮ったカバの木。

自然農法で有名な福岡正信氏に1990年代にお会いした時、「人間が何もしなければ、自然はもどる」とおっしゃった。その言葉のとおり……。しかも、ものすごいスピードだ。

Earth’s Endless Effort ~ 絶え間ない地球の努力

©William Ash

Trees are Earth’s endless effort to speak to the listening heaven.

—Rabindranath Tagore

〈訳)

 樹々とは
耳をすましている天へ話しかけようとしている地球の
絶え間ない努力の証である。

ー タゴール、(インドの詩人)

エイプリールフール  2017

©William Ash

なんと4月1日に雪が降って、10センチも積もった。が、さすがに4月。午後から翌日にかけて快晴となり気温も10℃まで上昇。真っ白な世界を見ているのに、聴覚は鳥のさえずり、触覚は暖かな光、臭覚は雪解け水にまじる大地の香りを捉えてくる。視覚の力はパワフルで、つい冬に引きずられて不満をいいたくなるが、ここは楽観的になって春だけに心を寄せる。明日にはまた10センチの積雪という、ウソのような予報を聞いてもだ。いい加減、もう4月なのだからね。日本では、桜が咲いているんだからね。

Winter Fog ~ 冬の霧

©William Ash

先週末、例年よりも早くやってきた暖かな春の大気が、冷たく固い雪の上を流れて、一日中濃い霧が立ちこめた。写真は日没の頃にとったもので、遠くのブラックベリーの生えた野原へと、樹々が続いているのがわかる。雪ひとつでも、大気が変われば、本当にいろいろな風景が生まれてくる。いつもは4月に見かけるシマリスも、もう冬眠から目覚めてしまったようで、霧にまぎれて家のまわりを走っている。

Celebrating Winter ~ 冬を祝う

©William Ash

それまでの雪嵐がウソのように、先週末からは暖かな日が続いている。日曜日と今日は、最高気温が10℃を超えた。さすがに冬も、一休みしたと見える。家のまわりの針葉樹も、重たい雪が解けてくれて、いかにも身軽だ。

この一年、同じ所から撮影してみた。春と夏、秋の風景はこちらから。
、夏、秋