ギアトーク 3 ~ 航空ステレオ写真(航空立体写真)

ギアトーク 1~ 9 では、
使ってきたカメラやフォトテクニックなどを紹介しています。

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Photo: Sony RX-1

ステレオ写真は、立体写真とも呼ばれていますが、長時間飛行機に乗るときは、ステレオ写真を撮ります。窓際の席をゲットして、ステレオ写真を撮る。これが、僕の機内でのエンターテインメントです。

これまで撮った航空ステレオ写真は、
ここをクリックてご覧になれます。

撮影方法は

極めてシンプルで、2枚の写真を連続して撮ること。2枚目の写真を、最初のものから1秒か2秒後に撮ると、3D画像に必要な視差が生まれます。飛行機に被写体が近ければ近いほど、この秒間も短くなります。2枚とも同じ構図で撮影するので、2枚目を撮り終わるまでは、カメラを同位置で構えていなくてはいけないのですが、飛行機はよく揺れるのでしんどいです。

画像処理は

撮影した画像を Photoshop を使って一対のステレオ写真にします。どちらの写真を右、左に置くかは、どういう方法(交差方か平行法か)で画像を見るか、また、飛行機の方向から決めます。

ステレオ写真の見方ですが、

僕は、目を交差させて見る交差方法が好きですが、人によっては2枚の画像を1枚の画像として見つめる平行法をとる人もいます。右左に置く写真を間違えると、見え方がおかしいのですぐにわかります。

ギアトーク 2 ~ 赤外線写真を普通のデジカメで撮る

ギアトーク 1~ 9 では、
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©William Ash

All photos except where noted: Fujifilm X Pro2, 23mm f/2 lens, and B+W 093 IR filter

 

赤外線写真を撮るために、カメラを改造する人もいますが、たいていの人は「そこまではどうも……」としり込みしてしまいます。実は、赤外線フィルターをつければ、既成のカメラでも赤外線写真を撮ることができます。ただ、フィルターを使用して長時間露出をするので、三脚、または露光時間を短くするための高ISO感度が必要です。

ここをクリックしてみてください。
僕が撮った34枚の赤外線写真がご覧になれます。

近赤外線撮影は、熱い物から放出されるはるかに長い波長を記録するために特別な設備を必要とするサーマル撮影とは異なるものです。赤外線、正確に言うと近赤外線なんですが、近赤外線は、赤外線の中で波長が短く、人間の目で見える可視光線の次に波長が長いものです。波長領域は、700 nm ~ 1,400 nm です。(注意:この分類には様々なものがあり、日本では一般的に 750 nm ~ 2,500 nm とされています )。デジタルカメラ時代以前の近赤外線写真は、葉や草が白く輝き、空と水が深い黒色をしていました。

ギアトーク Part 2では、赤外線写真の撮影に興味がある人のために、普通のカメラに赤外線フィルターをつけて撮影する方法について話したいと思います。

 

1. 赤外線フィルター(IRフィルター)選び

赤外線フィルター(IRフィルター)は、フィルターの透過率が50%になるときの波長(カットオン波長)によって分類されています 。一般的なものは、R72 または Wratten 89b (ラッテンフィルターNo.89b)です。カットオン波長が長いほうが赤外効果も大きいので、僕は、B+W 092 または Wratten 87cといった、カットオン波長が 850 nm のものを使用しています。ただ、長時間露出が必要という欠点があります。多くのメーカーは、各フィルターを使用する際のテクニカル仕様を説明していますので、サイトなどで読んでから購入するといいと思います。

 

2. カメラのWB(ホワイトバランス)設定

設定なしで撮影された画像は、かなり強い赤味を帯びてしまうので、僕は最初に、カメラのWB設定を葉や草を使って、カスタマイズしてしまいます。こうすれば、EVF や LCD上の画像がニュートラルになり、構図や露出を設定しやすくなります。

 

3. 露出コントロール

赤外線写真はかなりフラットなので、カメラが自動的に計算した以上の露光を与えることで、多くの情報をデータに送ります。長時間露出、または高ISO感度によるノイズ効果も減ります。僕は、絞りを2段開けるか、シャッタースピードを2段遅くして、露出オーバーにします。また、データの色深度を最高にするために、RAWデータで撮影します。JPEGだと8 bits で、データが少ないので、バンディングが起こる可能性があるからです。

 

4. 画像処理をする

赤外線写真の加工処理のコツをつかむには、ちょっと時間がかかります。基本的に、画像のハイライト(明るい部分)は植物、シャドー(暗い部分)は空と水です。普通のモノクロ写真に慣れている人は、赤外線写真のハイライト部分にはあまりコントラスがないのがわかると思います。それを暗くしすぎると、灰色で泥のような色になってしまうので、僕はトーンカーブを使って、ハイライトを上げ、シャドーを下げることで、典型的な赤外線画像をつくっています。このページの最初の写真からわかると思いますが、普通の白黒写真とはちがって、赤外線写真の場合は、中間の灰色がほとんどありません。

 

5. 二色画像とモノクローム画像

©William Ash

たいていのデジタルカメラでは、赤外線写真は2色です。WBを最初に葉で設定すると、強い赤外反応がないところは赤色になり、葉の部分はニュートラル色となります。また、RAWプロセッサーのWB ドロッパーツールで、ニュートラル色の部分を選ぶこともできます。画像処理ソフトウェアの色相スライダーを使えば、上の画像の青色のように、好きな色に変えることができます。

二色の画像を、単色のモノクロ画像に変えることは簡単です。また、チャンネルミキサーを使うと、もっと仕上がりがよくなります。

 

6. フォルスカラー

赤外線フィルターをつけて赤外線写真をとったとき、フィルターなしで被写体そのままを撮影した可視光写真をとっておくと、色調整をするときに役に立ちます。下の写真の(A)は、赤外線フィルター付きで撮ったもの。(B)は、フィルターなしの可視光写真です。

©William Ash

Click on the image to make it larger.

 

画像処理ソフトウェアを使って(A)を(B)のレッドチャンネルにペイストしてみましょう。すると(C)の画像ができます。

もしそのままの自然な植物の色や青い空の色を残したいのなら(B)をLab色空間に変換して、(A)をLチャンネルにペイストすると、(D)のようになります。RGBでは、データが3色のチャンネルに分けられていますが、Lab色空間では、明度(Lチャンネル)が、色のチャンネルである a と b から切り離されているので、簡単に赤外線写真の色を、明度のデータの上に重ねることができます。調整が終わったら、Lab色空間からをRGBに戻せばいいだけです。

 

レンズについての注意

すべてのレンズが、赤外線写真に向いているわけではありません。レンズは、可視光線を重視しているので、赤外線のより長い波長は、画像上に予想外のホットスポットや反射といった結果を引き起こします。ホットスポットは、レンズの原材料が原因で画像の中央にできる大きく明るい点のことを言います。この点の大きさは、絞りの設定によってちがってきます。赤外線に対するレンズのパーフォーマンスについての情報は、インターネット上にいろいろありますから、参考にするといいと思います。

©William Ash

Photo: Olympus E-P1, Panasonic 20mm f/1.7, and B+W 093 IR filter

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ギアトーク Part 1 ~ フルフレイム撮影

ギアトーク 1~ 9 では、
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©William Ash

Photo: Mamiya 6 and 75mm f/3.5 lens

 

Part 1の今回は、フルフレイム撮影についてです。

フルフレイムという言葉は、今では35ミリのフィルムフレイム (24 mm x 36 mm) センサーの大きさに使われていますが、元々の意味は全くちがい、フィルムカメラ時代には、「トリミングなどしていない、カメラのフォーマットのままのネガやプリント、画像」を指して使われました

このページにおけるフルフレイムは、
フィルムカメラ時代の意味において使っています。

画像領域は、カメラのフォーマットそのまま。かつ、あとで暗室で修正したり加工せずに、カメラが撮影したままをプリントするという表現形式を、ストレート・フォトグラフィー (straight photography)といいますが、フルフレイムは、この表現形式の要でした。僕はフルフレイムが好きで、若いころからフルフレイムでやってきました。

 

プリント画像がフルフレイムであることを
写真家はどうやって証明したか?

ネガキャリアのアパ―チャをギコギコとやすりで削って、ネガの画像部分よりも大きくし、わざと画像のまわりに縁取りのような黒線が出るようにしました。こうれすば、ズルなし(トリミングや修正加工なし)のフルフレイムの画像であるとわかるわけです。ここに載せたフィルムカメラで撮った写真も、すべて黒線で縁どられています。

 

どうしたら効果的な構図がとれるか?

フルフレイムで撮影する場合、修正不可、フレイムの型もきまっているので、撮影時の構図の良し悪しがすべてです。失敗作は、使い物にはなりません。一発勝負というか、ぶっつけ本番的な厳しい撮影方法です。ところが、ベストな空間とベストな瞬間を同時にとらえるための、得策はありません。写真家にとってフルフレイムでの撮影は、箱の中に世界をいかに上手にはめ込むかという、究極的なパズルに挑むようなものです。

©William Ash

Photo: Wista VX, 210mm lens, and 6×6 roll film back. Lens shifted between consecutive exposures and film scanned as one image.

 

シャッターを切った瞬間が、すべてを決めるフルフレイム撮影。
成功のカギは、何でしょうか?

こう言ってしまったら身も蓋もありませんが、訓練、練習を繰り返すしかありません。僕の場合は、フルフレイム撮影に挑み続けている間に、フレイムが、被写体を見るものから、被写体そのものへとシフトしました。目の前に広がる世界の特定部分を抽出することで、フレイムが、新しい秩序を創造します。その場のあらゆる相関関係から、部分集合を作るといえばいいのでしょうか。どの関係を選ぶかは、空間、時間、光、色、形、状況といった複数の要因によって決まってきます。

 

ベストの構図の秘密は?

同じ被写体をとったのに、ある構図のほうが、他の構図よりもずっとインパクトの大きいいい写真になる場合があります。いったいどこからその強いインパクトがくるのか? 言葉で説明するのは、難しいものです。ある形式に従ったからとか、概念的な構図だったからとか、言えないこともないでしょう。

でも、正直なところ、謎なのです。僕の経験によれば、インパクトのあるいい写真には、知的、感傷的な表現以上のものがあります。見る側の潜在意識による認識過程は、つねに驚きや歓びを求めていますが、これに「訴えるもの」を持っているのです。だからといって、この「訴えてくるもの」が深淵なものである必要はなく、むしろ「真実」という曖昧で言い古された言葉とは無関係のです。僕にとっては、この謎こそが、フルフレイムを続ける理由、パズルを続ける理由です。

©William Ash

 

ワシントンDCの風景 ~ 時代のサイン

  ラファイエット・スクエアとホワイトハウス(フェンスの向こう)の前にて撮影。遠くにはワシントン・モニュメントが見える。

黒人男性が「意見が合わないからといって、お互いを憎むことを止めよ」という札を立てて座っている。撮影している僕には、親指を立てて「いいよ」と合図している。

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ワシントンDCの風景 ~ 国際スパイ博物館

 ナショナルモールの近くにある私営の国際スパイ博物館(International Spy Museum)。スパイというもので博物館を作ってしまうところが、エンタメ王国アメリカ。おしゃれな車が見えるが、ナンバープレートを見て、だれの車かわかるかな? わかれば、あなたはスパイムービー通です。

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ワシントンDCの風景 ~ アイゼンハワー行政府ビル

米消費者金融保護局(Consumer Financial Protection Bureau)の窓に映ったアイゼンハワー行政府ビル(Eisenhower Executive Office Building). Click on the image for a larger view.

ワシントンDCの風景 ~ 議会議事堂

Click on the image for a larger view. 1月6日に世界中のニュースとなったUS Capital Building (アメリカ合衆国議会議事堂)が映っている。