「FUJIFILM X Pro 2」タグアーカイブ
Almost Blue
Spring Thaw ~ 春の雪解け
Tracks ~ 足跡
夜、ニューファンドランド犬のHikariを○○○のために出すとき、聞こえてくるのは木立を抜ける風の音ぐらいなものだ。夏にはスカンクの臭いが微かに漂うこともあるが、多くの野生動物は我が家の大きな犬を恐れて、家の近くまではこない。
ところが先日、Hikariを外に出したとたんに、雪の上を森へと逃げていく大きな足音がした。向こうも驚いたようだが、それはこっちも同じだ。「何者だ!」と言ったところで、あたりは真っ暗。しかも正体不明の足音は、途中でパタッと止まってしまった。まだ近くにいて、こっちの様子をうかがっているのだった。もう気が気じゃない。コヨーテだったら、ニューファンドランド犬でも危ない。
でも、翌日に見つけた足跡から、それがベジタリアンであることがわかった。しかも、3頭もきていたようだ。この季節に鹿の小さな群れを見ることはあるが、家から10mぐらいのところまでくるとは、相当、お腹が空いているのかな? お願いだから、果樹の新芽だけは食べないでおくれ。
エイプリールフール 2017
Frozen ~ フローズン 2017
Ice ~ 氷 2017
凍りついた森や湖を見ると
氷の国の女王が ワルだなんて思えない。
どこまでも聡明にちがいない。
鉄のような意志で透明度を保って
光を骨の真髄まで受け入れることができる女王は
まわりのものを包み込むと
まるでどこかの世界に連れ去るように輝きだす。
何かにつけて「寒~い」と悲鳴をあげる子供たちに
目を疑うほどの荘厳な世界を教えてくれる。
しかもその世界は 聞こえない音楽でいっぱいだ。
そんな徹頭徹尾な美しさに
厳しさと冷酷さしか見ないおとぎ話に飽き飽きしているなら
やはり自分の足で氷の女王を訪ねることをお勧めする。
もし数年に一度あるかないかの謁見のチャンスに恵まれたら
恐れずにゆっくりと前に進むがいい。
転がったら容易には起き上がれないほど重装備した訪問客に向かって、
彼女は まずは笑って問うだろう。
「あなたは、新種のペンギン……ですか?」
Pleasant Pond, ME.