たんぽぽ Part 1の葉, Part 2の花びらにつづいて、今回は根。この数年、たんぽぽを抜かないできたかいがあって、根が大きく育っていた。それで、たんぽぽコーヒーを作ってみた。たんぽぽコーヒーのレシピは、アメリカのサイトにも数多くある。要は、細かく刻んで天日干しにして、フライパンで炒ればいいのだが、オーブンだけでできる楽な方法を今回はとった。まずは、 続きを読む
「食べられる庭(Edible Garden)」カテゴリーアーカイブ
食べられる庭 ~ たんぽぽ Part 2
食べられる庭 ~ たんぽぽ Part1
どんな植物オンチでも、この植物の名前を知らない人などいないだろう。まだ肌寒い春先に、明るく咲いてくれるだけでなく、子供時代の思い出とかさなりあって、いつまでも心に咲きつづけてくれる花なのだから。
幼稚園時代におままごとのご飯のおかずに使ったのも、たんぽぽだった。葉っぱを石でたたいてつぶして、あたかも味噌漬けのような感じにして、お花といっしょに小さなお皿の上にのせた。「お父さん、ごはんですよ。いただきましょうね。」と、目の前でおとなしく正座している近所の男の子の前に差し出したものだった。
それが今、現実の生活のなかの食卓にものるようになった。幸い、スムージー、サラダ、炒め物,パンなど、当時よりはレパートリーが増えている。
とくにこの春は、例年よりもなぜか葉が苦くない。花をつけていても、苦くない。それで、根をひっこぬいてたんぽぽコーヒーをつくったあとに残った若葉を、おいしくいただいている。食べきれない葉は、乾燥させてお茶にしたり、あとでスープにするために生で冷凍したりしている。
たんぽぽの薬用効果、栄養をあげれば、きりがない。存在価値が、そんじょそこらの野菜とは、比べ物にならない。アメリカでは、とくに肝臓をきれいにしてくれる効果が強調されていて、日本と同様に、知っている人は食用として利用している。
最初、この家にきたときは、芝生ばかりでタンポポやスミレ、クローバーは、ほんのひとにぎりしかなかった。普通ならそれを引きぬくのだが、花が好きだったので、増えるように芝の中に移植してきた。ましては、食用になると知った今、初夏に葉がかたくなって苦くなるまでは、芝刈りはしない。
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食べられる庭から〜スミレをつむ朝
庭には今、野草のアメリカスミレサイシン(英名Common Blue Violet, 学名Viola sororia)の青紫と白い花が、カーペットのように咲き乱れている。花のなかにすわり、鳥の声をききながら小花を摘んでいると、しつこいぐらい長かった冬の記憶も、さすがに少しずつ遠のいていく。
種類にもよるけれど、スミレは、花と葉の薬用効果をあげたらきりがないほど、すぐれた植物のようで、その上、食用にもなる。
今年は、午前中にとった苦みのない花で、Violet honey (花のハチミツづけ)をつくった。いろいろなレシピがあるが、いちばん簡単なの方法は、洗った花をできるだけ瓶につめこんで、ハチミツをいれる。これだけ。ただ、花には水分が多いので、一晩ぐらい花を放置して、水分が少し抜けてしんなりしてからつくることをすすめているサイトもあった。また、花とハチミツの割合を、2:1というレシピもある。
いっぺんには、ハチミツが花とまざらないので、様子をみながらたしていく。ときどきかき混ぜて、すべての花がハチミツとまじるようにする。3〜6週間たったら使える。そのとき、花をこしても、入れっぱなしにしてもいい。 ただ、花からでた水分がふくまれているので、ハチミツのように常温で保存すると腐りやすいと思う。冷蔵庫、または長期保存する場合は冷凍庫での保存をすすめる。
薬用としては、やけどにぬったり、のどの痛みに、よくきくそうだ。でも、我が家の場合は、あくまで食用。つまり、これを‥‥朝のトースト!にぬって食べる。花がのったハニートースト! なんか眠気も、食い気でとぶような‥‥。
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食べられる庭から~メマツヨイグサの種
Evening Primrose(学名Oenothera biennia,和名メマツヨイグザ)の中で、Common Evening Primroseとよばれる植物が、庭に群をなして咲く。2年草で、2年目にはそれはかわいい黄色の花をたくさんつける。
この植物は、時期をえらべば、根、葉、花、つぼみ、種が食べられるらしい。過去にヨーロッパで野菜として食べられていたときがあり、もちろんネイティブアメリカンも食べていたそうだ。
私の狙いは、ひたすら種。ポピーの種のかわりになるので、パンやマフィンにいれている。ごまといっしょで、挽いたほうが栄養が吸収されやすいとは思うのだが、この黒い点々がみたくて、そのまま小麦粉にまぜている。また、オーブンで15分から20分ローストして、コショウのかわりに使うひともいる。
秋になると、たくさんの種がはいったサヤをつける。ところが、ゴールドフィンチが、この種が大好きときている。バナナの皮のように、くちばしでサヤの一カ所を縦に一枚だけむいて、中の種を食べる。そして、なんと完食しないで、次のサヤに移ってしまう。「あ〜、もったいない‥‥」美しい黄色の鳥ゴールドフィンチといえども、許しがたい。鳥の食いかけを、人間のパンに入れるわけにはいかない‥‥。
でも、このサヤがむかれた部分から、小さな種が地面にこぼれて、そのおこぼれにあずかる虫もいるのだろうな。
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食べられる庭から〜ブラックベリーパイ
去年の夏に収穫したブラックベリーが、まだ冷凍庫にのこっていたので、パイをつくった。こうして、パイにしたり、マフィンに入れたり、スムージー、シャーベットにしたりして、食べてきた。パイも、ドライクランベリーやクリームチーズなどを混ぜたりして試したが、やっぱりブラックベリーだけのパイが、いちばん好きだ。
上のパイは、簡単に作れるのでよく作る。生または冷凍のブラックベリー(約1000ml)、ハチミツ(120ml)、レモンジュース(大きなレモン1個分)、シナモン(小さじ1)、オールスパイス(小さじ1)、コーンスターチ(大さじ3〜4)をただまぜて、底の直径23センチのパイ皿にひいたパイ地に流しこんで、200℃で40分〜50分焼くただけ。冷めたら冷蔵庫にいれる。3日目ぐらいが一番おいしい。あっさりとした味なので、アメリカ人の義父母がきたら、これにバニラアイスクリームをつけて食べる。
今年、やっとブラックベリーは芽吹いて、葉をのばしてきた。昨年のアイスストームでだいぶ枝が折れてしまったが、野生のブラックベリーの繁殖力は半端じゃない。雑草と見たら手ごわい相手。ただおいしく頂いて、感謝するのみ。
(追記)
この記事は、6月のにほんブログ村の「フルーツトーナメント」で優勝しました。応援してくださった方々に、心からお礼申し上げます。
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今年のトマトの栽培は?
今、トマトの苗を種から育てている。エアルームとよばれる固定種を中心に、20種類以上のトマトの苗100本が、今か今かと外に出る日を待っている。
でも、まだ霜がおりることもあるので、あと3週間ぐらいは家のなか。メイン州の夏は短く、また春の陽気もあてにならないので、種から直播きすると、霜や日照時間不足で収穫までいかない。
4月から5月にかけて、毎年のことながら家の窓際を、トマトの苗が占領していく‥‥。が、スムージーにしたりドライにできるトマトが一年分以上できるなら、がまんがまん。
それに、なんといっても、エアルームのトマトの美しさ。ハイブリッドのトマトとちがって、収穫量もすくないし、栽培するのはむずかしいけれど、そんなことはどうでもいい。緑のトマト、オレンジのトマト、黒紫のトマト、縞模様のトマト‥。栽培するものの心を、ワクワク、驚嘆させてくれるほど、美意識と生命力にあふれた生き物なのだ。
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食べられる庭 ~ Edible Garden 9
食べられる野草/雑草シリーズの続きで、今回は、セント・ジョーンズ・ワート(St. John’s Wort)。学名はHypericum perforatum。和名は、セイヨウオトギリソウ。薬草としてネイティブアメリカンにも使われ、現代ではうつ病に効果があるとして再注目されている*。
食用としては‥‥花と若葉。花をサラダ、お菓子につかったり、ハーブティーにしたりしている。若葉は、スムージーに使っている。この花のお茶は、ほんとうに甘くておいしい。 また、フレッシュかドライのどちらでもいいのが、花だけ、または、花がついた茎(15センチぐらい)を瓶につめウオッカにひたして、ティンクチャーをつくっている。冬に「キャビンフィーバーか?」と思ったとき、紅茶に10滴ぐらいまぜて飲むのだが、甘みが加わっておいしい。気のせいかもしれないが、気持ちというか、頭もほわ〜んとしてくる。
セント・ジョーンズ・ワートは、2年前に突然、庭に生え始めた。風か、鳥からの贈り物だろう。50代に入り、更年期のさまざまな症状を聞いて、構えにはいっている今日この頃。原因不明のイライラ、落ち込みが起きそうになったら、この美しき花のお茶に癒してもらうつもりでいる。からだも、きっと喜ぶにちがいない。花にやどる愛に感謝。
*注意点:摂取により副作用がでる人がいる。妊娠中、授乳中の女性はもとより、他の治療薬などを服用している人は、必ず医師に相談のうえ、この植物を利用することをすすめる。
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食べられる庭 ~ Edible Garden 8
ヤロー(Achillea millefolium)も、最初は雑草かと思ったけれど、そのままにしておいたら優れたハーブだったというが、後になってわかったという野草。ぬかなくてよかった。今ではお気に入りというか、心から崇めている野草のひとつ。
目立たないが、よくみると、うっとりするぐらい小さな美しい花をつける。その上、万能な薬草なのだ。これが庭に生えていてくれるだけで、幸運。
アメリカでは、ヤローにほれこんでいる人も多く、その薬用効果をえんえんとサイトで語っている人も多い。でも、薬草としての話は別な機会にして、ここでは「食べ物」として紹介する。
料理に使えるのは「花と葉」。ただし、葉は苦い。花やフレッシュな若葉だけを細かく切って、サラダやスムージーにいれている。もちろん、湯がいて他の料理にもつかえるらしいが、私は苦いので使わない。他には、フレッシュ、または乾燥させた花と若葉で、ハーブティーをつくったり、ウォッカにひたしてティンクチャーをつくって紅茶にいれて飲んでいる。
毒草もあるので、野草の判別には、専門家のアドバイスを求めることをすすめる。
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食べられる庭 ~ Edible Garden 7
シロザ(Chenopodium album)を、最も便利で優秀な食べられる野草というアメリカ人は多い。メイン州立大学のサイトにも、食べられる野草として紹介されている。もともと食用としての長い歴史があり、ナバホなど、ネイティブアメリカンの食物のひとつだったらしい。いろいろな英名があり、Lamb’s-quarters、pigweed、 goose foot、 wild spinachなどと呼ばれている。
シロザの強みは、土を選ばずどこにでもあり、 続きを読む