うさぎさんの足のクローバー?〜

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©William Ash Trifolium arvense(rabbit foot clover)

「色白は七難隠す」とか、言われる。これが植物の場合は、色白ではなくて、「かわいい名前」だと思う。上の画像の草は背が低く、すぐに茶色になる地味な花をつけている。ほんと、ただの雑草にしか見えない。ところが、Rabbit-foot cloverとか、Hare’s-foot cloverうさぎの足のクローバー)!という英語の俗名をもらっている。一度、この名前が頭にインプットされてからは、もうだめだ。庭で見かけると、子供のようにしゃがんで、ピンクがかったフカフカの花を指先でなぜてあげたくなる。

うさぎさん、うさぎさん‥‥。
いったい、だれから名前をもらったの?

アメリカのサイトをみると、「一般的に、クローバーは食べられる野草/雑草で、タンパク質が豊富だ。」とある。でも、どこの部分がタンパク質が豊富だとは、明記されていない。おそらく、情報のたらい回しなのだろう。若葉や花を、生でサラダにいれることもできるが、消化がよくないので、10分から15分ぐらいの塩ゆでをすすめている。ただ、苦みが食から消えてしまったアメリカ人の間では、クローバーの葉の評判はものすごく悪い。サバイバルフードだとか、食料危機まで待とう!というコメントが多い。

私も、他にも5種類ぐらいのクローバーを庭でみつけたが、若葉をかじって以来、葉には手をつけていない。ただ、生や乾燥させた「花」を他のハーブと混ぜてお茶にしたり、「花や種」を乾燥させて、ミルで軽くひいて小麦粉に少し混ぜて、パンやマフィンを焼いている。味はこれといって変わらないが、食感がかわって楽しい。

クローバーは、食べられる野草として日本ではよく知られているらしい。シロツメグサアカツメグサといったクローバーの若葉を、酢の物、お浸し、天ぷらなどに使って、そのレシピを紹介しているサイトもある。私は、半世紀も生きて、しかも異国で、やっとこの知恵を授かった。クローバーは、花冠をつくるだけのものではなかったのだった。

ところで、上のうさぎさん足のクローバーのラテン名は、Trifolium arvense。日本にもあるようで、その名前は‥‥シャグマハギ。全然、かわいくない。

というわけで今回は、
食べられる庭 ~ Edible Garden 5」となった。

こうした野草を利用する際は、識別が難しいし、毒草もある。専門家のアドバイスを求めることをすすめる。また、シロツメクサの中には、組織に傷がつくと有毒なシアン化物(青酸)を作るものがある。摂取量、摂取方法には、くれぐれも注意が必要だ。

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冬景色 ~ 薄きベール

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©William Ash ( Bate-Morse Mountain Conservation Area) クリックすると拡大されます

湿地というと、その音の響きや漢字そのものからして、どこか地味で不健康というか不衛生な印象をもってしまいがちだ。しかし、その生命力、特に海水が流れいる湿地帯の生命力は驚異的だ。海と陸の間にあるため、環境は厳しい。塩分も気温も、水位も、日々、極端に変わっていく。上の写真は、 Bate-Morse Mountain Conservation Areaの東のはじにある湿地帯の冬の写真で、こうした湿地帯がモース川にそって広がっている。

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ウインター・ブルー

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©William Ash

 

冬になると、寒さの厳しいところでは、ウインター・ブルーやキャビンフィーバーとよばれる症状が人々に現れる。原因は、狭い家のなかにこもる時間が多くなることからくるストレス。

気分が落ち込んだり、眠たくなり、まるでどこかに引き込まれるように眠りに落ちる。日中も、イライラするのに、何もしたくない。外に出ればいいのだが、暖冬だった昨年の冬とちがって、この冬、メイン州では週末が7週連続で雪とか嵐にみまわれていて、ウインタースポーツを楽しむ機会も少ない。

そんなブルーな気分がつのる一方で、種会社から、ぞくぞくと2014年のカタログが送られてくる。色鮮やかなトマトや花の写真がのっている表紙は、ハワイか熱帯地方への旅行パンフレットに見えてくる。「このカタログを開く精神的余裕があれば、あなたはまだ大丈夫!」ということか‥‥。

 

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食べられる庭 ~ Edible Garden 4

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食べられる野草、雑草シリーズ、前回のPart2につづいて、今回も野生のレタス。

ラテン名はLactuca biennis
俗名は、 tall blue lettuce、とか、blue wood lettuce.
北米にみられ、これも2年生で、一年目はタンポポみたいに葉が生えてくるだけだが、翌年に茎がどんどんのびてくる。2メートルを超えてくるものもある。 小花はちょっと青紫がかっていて、かわいらしいが、私の場合、背伸びをしないと見れない。

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同じ野生のレタスだが、前回のレタスにくらべて、薬草として紹介されている場合が多く、食べられると書いてあるサイトは少ない。苦いからのようだ。

私は、茎が30センチにもならない前に、「若葉だけ」をバナナやケールといっしょにスムージーにいれて飲んでいるので気にならない。今年は、地面からタンポポのように生えてきたときの若葉を、サラダや炒め物に使ってみようかと思っている。さて、どうなるか?いずれにしても、前回紹介した野生のレタスのほうが、葉は細いが食用には適しているみたいだ。

野生のレタスにはたくさんの種類があり、識別が難しい。散々調べた結果、私は、Go Botannyというニューイングランドの植物に関するサイトを参照にした。こうした野生の植物を利用する際は、専門家のアドバイスをもとめることをすすめる。

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メイン州の詩 ~ 冬の針葉樹

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©William Ash

暖気がぬけたあと、水分をたっぷりふくんだ重い雪が降った。雪だるまをつくるのにはもってこいだが、雪かきをする身には‥‥こたえる。常緑樹にもべっとりとついて、そのまま凍りついてしまった。日頃は、落葉樹の葉の色の移り変わりに目がいきがちだが、松やもみ、トウヒといった針葉樹は、冬になると、その貫禄を十分にみせてくる。実に大らかで、雪をまとった姿には、どこか高貴な余裕が感じられる。その足元で暮らしている自分は、さながらホビットというところか。

「仏像」

緑の衣に 白い雪

ゆったりと しなりながら

厳寒の森にたつ針葉樹

見上げる私には

目をふせて

少し微笑んでいるお顔が見えるよう

あなた方は

彫られる前から 仏様

 

©Naomi Otsubo

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冬の霧

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©William Ash

メイン州では1月がもっとも寒くなる。年初めにきた極渦では、例年のことながら、私の住んでいる地域では気温がマイナス25℃まで落ちた。ところが、そのあとに暖かな空気が流れこみ、一週間以上も最高気温が0℃を超え、10℃になる日まであった。雪はとけはじめ、あたりに霧がたちこめた。生き物たちの安堵の息のように、大地から上がってくる霧のなかで、森の空間はゆるゆるとほどけ、遠くへかすんでいくようだった。

 

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氷の嵐 ~ Ice Storm, Part 6

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©William Ash  クリックすると拡大されます。

12月の終わりから1月のはじめまで、庭の角にあるアキノキリンソウや野生のブラックベリーは、凍りつていた。ひとつひとつが強烈なメイン州の四季。今ある季節に心は完全にとらえられ、過ぎ去った風景は、あっさりと記憶から消えてしまう。夏の勢いや秋の色鮮やかな姿など、なかなか思い出せない。

 

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メイン州の詩 ~ Ice Storm 5

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©William Ash  アイスストーム後の庭

 

寒々と 凍りつきながらも

ひとつひとつが 静かに灯る

 

赤い実  赤い実

まるで 小さな りんご飴

 

日本の祭りを思いだし

私も氷の中で ぽっと なる

 

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メイン州の冬は、マイナス20度になることが、ひと冬に数回ある。クリスマス前には、数年ぶりに氷雨の嵐がきた。その後、気温があがらず、1週間以上は、木々が氷におおわれていた。

 

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岩と潮

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©William Ash     Bates-Morse Mountain Conservation Area より

ベイツモースマウンテン保護地区Bates-Morse Mountain Conservation Area
湿地帯には、大西洋の海水が流れ込み、潮の満ち引きによって水位がかわる。

冬、湿地帯は氷や雪でおおわれ、まわりの岩には、満ち潮のあとが残されている。

 

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ワシントン山のアルパインガーデン

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©William Ash

真っ白な冬景色の中で
ちょっと一休みということで‥‥夏の日々を思い出してみる。

メイン州に接するニューハンプシャー州の
ホワイトマウンテン国立森林公園にあるワシントン山、
その頂上のすぐ下に、アルパインガーデンがある。

Tuckerman渓谷とHuntington渓谷の間にあるトレイルをいくと、
写真のような豊かな高原が広がる。
写真は、Huntington渓谷から南のPinkham Notch方面を撮ったもの。

ぜひクリックして拡大して見てほしい。