定の山古墳と百舌鳥古墳群

定の山古墳は、墳丘の長さが69メートルと小さい古墳で、今では城の山公園の一部となって保存されている。写真をとった時は、丘の上で本を読んでいる人がいた。春の晴れた日に、4世紀または5世紀に造られた古墳の上で、横になって読書をするとは、どこか遥かなる時間の流れを感じてしまう。

kofun_jounoyama

定の山古墳 by William Ash

仮に1500年後の西暦3500年ぐらいに、まだ人類がいるとする。いかに文明が進んでいても、自分の骨がかつて埋められた場所の上には、木々が伸び、お花も咲いていて、そこに横になっている人間がいる。そして、空を眺めながら、「あの雲はクジラみたいだなあ」なんて思いながら、悠々と流れる雲を見ていてくれたらいいなあと思う。