ワシントンDCの暮らし ~ アーチェリー

©William Ash

最近、夫婦で新しい趣味をはじめた。アーチェリー。コロナ禍でも、野外でできるいい運動はないかと思っていたところだった。

アーチェリーにはいろいろな種類があるが、私たちが選んだのは、的を射るだけのターゲット・アーチェリー。動物を殺すものではない。

練習場は、二―ウッド公園(Needwood Park)。画像のようなターゲットが3コースあり、無料。人気があり、結構、混んでいる。

画像の的は、直径40㎝。スポッティング・スコープは、矢が的のどこにあたったのか見るためのもの。

びっくりしたのだが、アーチェリーは、とても瞑想的なスポーツで、肉体と精神の絶妙なバランスを楽しめる。正しい姿勢と集中力の鍛錬の繰り返し。年齢を選ばない。人と争うこともない、沈黙の競技だ。

練習場は森林公園内なので、早朝にいくと空気がすがすがしい。フクロウの声がし、渡り鳥が頭上をいき、時には鹿が練習場を横切っていったりする。今もメイン州にいるような気がしてくる。

アーチェリーが、かつては(今もだが)、こうした動物たちを殺すための道具だったのかと思うと、公園の動物たちの「そうだよ、的は、俺たちじゃない。お前の心だよ」という声が聞こえてきそう。

もちろん、この公園では狩猟が禁止されているので、森を徘徊しているハンターなどいない。この狩猟シーズンでも、動物も人間も安心していられる。