ワシントンDCの自然 ~ 噂のブルードX、ついに登場

©William Ash

ワシントンDCの街路樹は、今、セミに占拠されはじめている。その名も「ブルードX」。米国の東部の州に生息する17年周期のセミのグループで、先週のはじめに、1匹だけ木の幹にはりついているのを見たと思ったら、週末には幹の表面に上に向けてたくさんの幼虫が並び、夕刻から羽化を始めた。

17年の間、地面から20~30センチほどの深さの穴の中で、木の根の樹液を餌としてすごしていたらしい。今、近くの街路樹の地面には、直径 2 ㎝ぐらいの穴がボコボコあいていて、路上を大型コオロギのような虫が、ぞろぞろ歩いている。

たいていは近くの木を目指しているのだが、中には方向音痴もいるようで反対方向に向かおうとする幼虫もいる。それらを手でつまんで、木の下にもっていくと、20年ぐらい前に、日本でアゲハの幼虫を育てていたころを思い出す。

ファーブルじゃないが、昆虫というものは神秘の塊で、精密、繊細、きわまりない。

とはいえ、ものすごい数になってきていて、ちと、薄気味悪いでもない。木の周りには抜け殻がたくさん落ちている。木から落ちたり、路上で踏まれたりした死骸も、そこら中に転がっている。

「せっかく地上に出てきたのに」

同情してしまうが、まあ、17年間も地下で生きてこられたのだから、虫としてはかなり長い一生。それに、17年目にあたる今年は、4046㎡ あたり 140万匹という数で登場する。ということは、1㎡あたり350匹? 想像もつかない。

鳥たちにとっては、17年ぶりの食べ放題。この夏、鳥は太るにちがない。

 

追記 2021年5月22日:

幼虫の数が増えるにつれて、幼虫が羽化したあとの抜け殻が、いたるところで見られるようになった。木だけでなくて、電柱や低木、オオバコのような雑草の葉の裏、フェンス、ゴミ箱、コンクリートの壁などでも羽化していた。

追記 2021年5月26日

15州で発生中。西はイリノイ州、東はNY州、南はジョージア州、北はミシガン州までという広範囲。高木はもとより、DCのアパートの生垣の低木もセミだらけ。雑草の影にもいる。こんな光景、見たことがない。「セミは木を見上げて探すもの」という先入観が消えた…。

 

ギアトーク 9 ~ アクセサリーのレンジファインダー

ギアトーク 1~ 9 では、
使ってきたカメラやフォトテクニックなどを紹介しています。

(メインメニューの「Resources」の「ギアトーク」で、掲載後は、いつでもご覧になることができます。)

©William Ash

オートフォーカスが可能になる前は、被写体距離を決めるのに、レンジファインダーというアクセサリーを使うことが当たり前でした。現在は、Leica M シリーズのようにほとんどのレンジファインダーが、カメラのビューファインダーに組み込まれていて、連動距離計と呼ばれています。

でも、20世紀は、写真家は自分で被写体距離を目測して、ピントをマニュアルで合わせた時代だったので、レンジファインダーは距離を正確に設定するのにとても役に立ちました。

僕は、 ホースマン SW612 パノラマカメラ(Horseman SW612 panoramic camera)用のレンジファインダーを買うとき、いろいろと調べてみました。ここでは、僕が買って試した8個のレンジファインダーについてお話をしたいと思います。もちろん、この8個以外にもレンジファインダーはあり、特にLeica 製のものはよく知られています。

 

レンジファインダーの使い方

レンジファインダーは、カメラに取り付けるか、手に持って使うことができます。 上のホースマンの画像を見てください。デザインとしては、水平にカメラの上に取り付けるものと、縦にカメラの横に取り付けるという二つが、基本的です。

使い方はとてもシンプルで、ファインダーをのぞいて、左右にずれた二つのイメージがぴったりと重なり合うまで距離メモリを回します。その重なったときのメモリが、焦点距離です。

距離メモリは規格化されていて、ほとんどが feet を採用しています。が、稀に m を使ったものもあります。最低限の被写体距離は、3 feet または1 mです。

レンジファインダーの正確さは、二つの窓の距離(各窓の中央間の距離)によって決まります。この距離が長いほど、正確です。ほとんどのレンジファインダーが、開放絞り値が F2.8 より大きいノーマル、またはワイドアングルレンズ用にデザインされています。焦点距離が長いレンズと、開放絞りのF値が小さいほど、不正確になります。一般的には、被写体距離が1.5 m 以上で最大焦点距離が 135 mmのレンズ用に使います。被写体距離が短いほど、焦点距離が減少するので正確になります。

 

購入時の注意点

画像を投影するレンジファインダー内部のミラーのアライメント(位置合わせ、整列)が正確かどうかです。

水平方向のアライメントが不正確の場合は、フイルムを現像したあとでないとわかりません。ただ、レンジファインダーによっては、自分で中のミラーアライメントを調節することで、この問題は解決することもできます。

垂直方向のアライメントに問題がある場合、ファインダーをのぞくとフォーカスしている物のイメージが、左右ではなくて、上下に見えるはずです。この二つを合わせることができれば、ミラーアライメントが不正確でも、撮影上は問題ありません。しかし、問題は、斜めの物(木の枝とか)にフォーカスをしたときです。上下に見える場合、たとえ二つのイメージを合わせることができても、距離が正確ではありません。

下の画像を見てください。Watameter (下のレンジファインダー) のようなレンジファインダーは、自分で縦のアライメントを直すことができます。また、Amsco DeJur (上のレンジファインダー)のようなものは、専門業者でしか直すことができません。ただ、ほとんどのレンジファインダーは、容易に分解できるので、自分で修理する自信があれば、とりあえずやってみるという手もあります。

©William Ash

ここからは、僕が使用したレンジファインダーの紹介です。

Watameter

ドイツ製で、3つのモデルがあります。画像のものは、Watameter I で、無限から22インチまでの距離メモリが外部についています。Watemeter II は、I と外観と仕様が同じですが、距離メモリをファインダー内で見るようになっています。Watameter Superに は、無限から22インチまでの内部メモリ、20から12インチまでの外部メモリの二つのメモリがついています。Watameter のレンジファインダーは、縦方向のアライメントと距離メモリの調整は、自分でできます。(上下の画像の下部のレンジファインダー)

 

Amsco DeJur 

正確で、ボディーはステンレス製です。カメラのホットシューに、縦に取り付けることができ、また小さいので手に持っても使えます。最小の焦点距離は、2.6フィート。Leica のレンジファインダーをまねたデザインながら、ずっと安価です。自分では修理ができませんが、僕が持っているものは正確で、修理を必要としたことはありません(上下の画像の上部にあるファインダー)

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Bodan

ドイツ製の、ものすごく小さいレンジファインダーです(下の画像)。このモデルは、別な名前でも売られていました。距離メモリは feet か m で、最小距離 3 feet、または 1 m。使用は、ノーマルまたはワイドアングルレンズに限られます。距離メモリの調整は自分でもできますが。垂直方向のアライメントはできません。僕が購入したものは、垂直方向のアライメントに問題がありました。たまたま僕のものだけに問題があったのか、それともこのモデルに共通に見られる問題なのかはわかりません。

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Ideal

予算のない人用のレンジファインダーです。外装はプラスチック。2つのミラーが、シンプルなチャンネルロッド上にネジで取り付けられているだけ。ウインドウが開いているので、ほこりも中に入ります。カメラに取り付けられないので、いつも手にもって使います。でも、長いレンジファインダーなので、かなり正確です。距離メモリは、feet。最小焦点距離は 2.5 feetで、メモリの調整もできます。僕の購入したものは、垂直方向のアライメントに問題がありませんでしたが、あったとしても、調整するメカニズムすら存在していません。安価で心配なしのレンジファインダー、これこそまさに、Ideal  (理想)ですね。(下の画像)

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Medis

ドイツ製の高品質なレンジファインダーで、ボディーは Watameter に似ています。距離メモリは調整可。最小焦点距離は3 feetです。

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Kodak Service

上品なデザインです。距離メモリは二つあり、前面にひとつとファインダー内部で読めるものが一つです。二つのイメージを重ねる方法ではなくて、SLRのように分裂したイメージを合わせます。最小焦点距離は2 feet。カメラのホットシューに縦に取り付けることも可能です。自分では、調整ができません。このモデルによく見られる問題かどうかはわかりませんが、僕が買ったものは、光学系の部分が黒く黄色になっていて、使うことができませんでした。

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Walz

ご覧の通り、外観の色が目を引きます(下の画像)。また、回転できるデザインになっています。カメラのホットシューに、シューをとりつけますが、シャッタースピードダイアルにアクサスできるように、横にスイングさせることができます。また、レンジファインダーの取り外しも楽です。もちろん、シューの在庫はないと思うので、購入するときには、シューがレンジファインダーといっしょについているものを購入することが大事です。他には、アラインメントのネジの銀色のカバーキャップがないものとかをネットで見たことがあります。距離メモリは feet で、最小焦点距離は3 feetト。自分では調整ができません。

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Accurange

安価ですが、距離メモリがボディーの端についているという、おもしろいデザインをしています。この距離メモリは、自分で調整できます。僕が買ったものは、ひどい状態でした。安い作りなのでこうなってしまのが当たり前なのか? わかりません。

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今も持っているレンジファインダーは、WatameterAmsco DeJur だけです。他のものは、売りました。理由は様々です。でも、MedisWalzLeica もお勧めします。Ideal は作りは貧弱でも、値段も安くていいファインダーです。 Kodak Service も、ファインダー内がきれいならば、優秀なレンジファインダーだと思います。Bodan のような小さなものは、かわいらしく、ノーマルまたはワイドアングルレンズには使えます。ですが、Watameter は、それほど大きさも変わらない上に、自分で調整が可能な優れものです。

ギアトーク 8 ~ Wista 45 VX テクニカルカメラ

ギアトーク 1~ 9 では、
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Wista 45VX(ビスタ45VX) テクニカルカメラは、金属製平底式カメラです。前部スタンダード(レンズボード保持枠)を使って、ライズ、シフト、スイング、ティルトのあおり、後部スタンダード(ボディ本体)を動かすことで、スウィング、ティルトのあおりが可能です。長尺レールもあり、頂点距離が最も長いものから短いものまで、幅広く使えます。蛇腹をたためば、とても頑丈でコンパクに変身します。

Wista 45VX で撮影した画像はこちらです。

このカメラのすばらしさは、画像の質のよさだけではありません。パースペクティブとフォーカスプレーン(ピントを合わせる範囲)を、かなり自由に決めることができます。

フイルム面(後部スタンダード)で、パースペクティブ、またはフイルム面とレンズ面、物面の線がどのように一点に収束するかを決めますが、もっとも基本的なのは、ビルの線を平行にすることです(下の画像を見てください)。フイルム面は、ファーカスプレーンもコントロールしてます。レンズ面(または前部スタンダード)は、どのようにフォーカスプレーンが被写体と交わるかを決めます。

物面の画像をシャープにするためには、二つの基準があります。レンズ面、フイルム面、物面が平行な場合(A)と、 1点に集まる場合(B)です。(B)はシャインプルーフの原理( Scheimpflug Rule)と呼ばれていて、主に、パースペクティブと焦点のゆがみを利用して、クリエィティブな画像をつくるために使われます。

 

フィルムの魅惑

4×5 のフイルムは、一度使いだすととりこになってしまいます。ライトボックス上のポジとネガの質の良さといったら、特に小さなフォーマットのものに比べると、官能的といっていいぐらいです。

ただ、大判のフイルムを使うと、カメラやレンズだけでなく、その他の必需品(シートフィルムホルダー、かぶり布、三脚、アームカバー、ルーペなど)も、大きくなってきます。

 

フィルム取り扱い上の問題

フイルムの取り扱いは、ちょっと面倒です。フォルダーには、たった2枚のフイルムしか入れることができません。それで、複数のフォルダーをいっしょに運ぼうとすると、重くなりかさ張ってしまいます。野外での撮影には向いていません。加えて、アームカバーをつけて、フイルム交換をするのに適した場所を見つけることも必要となってきます。
僕は、 6×6 と 6×12 のフイルムバックを装着して使うことで、この問題を少しですが、クリアしました。フイルムタイプが何であろうと、大判カメラはシステムサイズも大きいです。でも、ゆっくりとした撮影ペース、そして画像のコントロースが効くという点で、とても魅力的です。

©William Ash, Photo: Wista VX and

ワシントンDCの風景 ~ Black Lives Matter Plaza

©William Ash

黄色の大きな字で、Black Lives Matter  と書かれた Black Lives Matter Plaza((ブラック・ライブズ・マター・プラザ)は、ラファイエット・プラザまで、2ブロックも続いている。道の先には、ホワイトハウスが見える。 Click on the image for a larger view.

ギアトーク 7 ~ Horseman SW612 パノラマカメラ

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ホースマン SW612 (Horseman SW612)は、  6×12 の中判パノラマカメラです。中判サイズにしては、驚くほど小型で、取扱も簡単。 6×6 のマミヤ6レンジファインダーカメラと併せて、補足的に使っていたので、旅に出るときは、マミヤ 6 とホースマンがいつもいっしょでした。

ホースマン SW612 で撮った写真はこちらです: Horseman SW612

このカメラの操作は、完全にマニュアルで、とてもベーシックです。

  1. ピンとを合わせる
  2. 絞りの設定
  3. シャッタースピードの設定
  4. シャッターチャージをする
  5. 撮りたい画像をフレーム内におさめる
  6. シャッターを押す
  7. 解除リバーをクリックする
  8. 巻き上げレバーを巻き上げる

 

ピント合わせ

ゾーンフォーカスで、距離設定をヘリコイド上のピントリングの被写界深度目盛を操作して決めます。これはとても単純な操作で、レンズが 55 mm Grandagon のような単焦点レンズの場合です。

90 mm と 135 mm の場合、ピントグラス(グランドグラス)、またはアクセサリーのレンジファインダーを使いました。

ピントグラスが最も正確ですが、ピント合わせに時間がかかります。
まず、ダークスライドをフイルムバックに挿入して取り外し、ピントグラスと入れ替え、ピントを合わせます。そして、ピントグラスをはずして、フイルムバックを再装着します。この後に、フイルムバックのダークスライドを、取り除くことを覚えておくことが肝心です。忘れがちなので、僕はダークスライドの色をちょっとかえて、挿入されていることを忘れないようにしました。

アクセサリーのレンジファインダーは、中間から長距離用に向いています。が、焦点距離が最小限になるにつれて、ちょっと技術が必要になってきます。レンジファインダーについては、ギアトークの Part 9 をぜひご覧ください。

©William Ash, Photo: Horseman SW612, 55mm Grandagon, and Konica Infrared Film

 

絞りの設定

SW612 のレンズは大判レンズなので、多少、限界があります。開放絞りは、ピントグラスをつかってピントを合わせるためであり、撮影に使う絞りは f/11 以下になります。開放絞りで撮影してしまうと、画像の周辺がソフトになるけられが起きます。55 mm のような単焦点レンズの場合は、センターフィルターが、コサイン4乗則による周辺光量の不足を減らして、画像の質をあげてくれますが、2回ほど露光が止まります。このカメラを手に持って使うためには、光量が少ない場合、限界があったり妥協しなくてはいけません。僕は、主に ISO 400 のフイルムを使いました。

 

ビューファインダー

明るくクリアです。ファインダーマスクを、焦点距離によって使い分けます。フォーマットは、6×12, 6×9, and 6×7 の3種類。僕は、 6×12 しか使わなかったので、6×9、 6×7 の部分をやすりで削って取り除き、見やすいようにしました。ゆがみのために、マスクの端は曲がりましたが、幸いにも、ボディーに内蔵されている水準器をビューファインダーで見ることができるので、水平にカメラを保つことができます。ただ、縦の画像をとりたいとき、特に手でかかえて縦の画像をとるときは、ちょっとやっかいでした。また、レンズキャップの端に黄色のテープをはって、ビューファインダーをのぞいたときに見えるようにして、キャップの取り外しを忘れないようにしました。

 

使いやすさ

©William Ash, Photo: Horseman SW612 and 55mm Grandagon

テクニカル上の限界と弱点はあるものの、使っていて楽しいカメラでした。6×12 つまり 2:1 のアスペクト比は、横でも縦でも、さまざまな撮影に使えました。ひとつのフイルムからたった6枚の写真しか取れとれませんが、ともかく使いやすい。僕の ebook 写真集 Futon Daiko: A Japanese Festival  のほとんどの写真は、このカメラで撮影されたものです。

ギアトーク 6 ~ Mamiya 6 (マミヤ6)

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Mamiya 6(マミア 6) は、6x6の中判のレンジファインダーカメラ。レンズマウントがボディの中に収まるので、とてもコンパクトなカメラです。このシリーズは、Mamiya 6 と Mamiya 6 MF の2種で、Mamiya 6 MFの方 は、パノラマフォーマットの写真を35 mmのフィルムで撮ることができます。レンズは、50mm f/4.0、 75mm f/3.5、150mm f/4.5 の3種類。 リーフシャッター方式により、シャッターを切るときにぶれも起こらず静かなので、人目を惹かないし、ローライトでも三脚なしで撮影ができます。

マミヤ6(Mamiya 6)で撮った画像は、こちらです。

15年間にわたって愛用し、いろいろなプロジェクトに使いました。正方形のフォーマットと、自然な使いやすさを考えたレンジファインダーのデザインが大好きでした。サイズもちょうどよく、どこへでも持ち運びできました。チベット、日本アルプス、カナダのニューファンドランド島のグロスモーン国立公園、アメリカ南西部、四国88か所遍路道にも持っていきました。写真集「築地ー東京魚市場組曲」のほとんど Mamiya 6(マミア 6)で撮ったもので、それ以外の数枚は、Mamiya C220 を使用しました。マミヤ6 (Mamiya 6) は、長い間、本当にすばらしいコンパニオンでした。デジカメに移った今でも、大事に持っています。

©William Ash

ワシントンDCの風景 ~ Fort Reno Park

©William Ash

フォート・リノ・パーク(Fort Reno Park)は、DCで標高が最も高い場所だが、たった 標高125 m。DCの人口建造物で一番高いものは、あのワシントンモニュメント (Washington Monument)で、標高 169 m。

©William Ash

Fort (城塞、常設の軍の駐屯地)という単語からもわかるように、ここは南北戦争中、ワシントンDC内で唯一、戦闘が繰り広げられた場所だった。現在は、貯水槽として使われていたり、テニスコート、野球場などがあり、市民に広く使われている。今のアメリカの現状を鑑みると、リンカーンは本当に偉大だったと思う。

ギアトーク 5 ~ Pentax 645D DSLR

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Pentax 645D は、中判デジタル一眼レフカメラです。ブログのメイン州と東京の写真は、ほとんどこのカメラで撮りました。ご覧になりたい方は、下のPentax 645D をクリックしてください。

Pentax 645D.

このカメラ用には、テレコンバーターと4つのレンズを持っています。レンズの中では、55 mm レンズを主に(95%)使っています。

 

超便利な機材用のバックパック

このシリーズは、カメラもンレンズも重いので、運搬には、容量が40リットルの Osprey Farpoint 40 を使っています。下の画像を、クリックして拡大してみてください。ショルダーハーネスやウエストベルトが、とても快適です。背負ったままで、1日8~10時間ぐらいは、歩き続けることができます。デザインも写真専用のバッグよりも優れ、ハーネスやベルトは、飛行機に乗るときなど使用しない場合は、背中があたる面についているパネルの中にしまい込み(中央の写真)、側面についているハンドル、または取り外しができるショルダーストラップを使います。

©William Ash

バックパックに機材を詰めるとき、パットやディバイダ―を使います。レンズには、シンクタンクフォトのベルトシステムを採用しています(Think Tank belt)。ベルトにレンズをつければ、すぐに使用できるし、バックパックの中にしまうときには、ベルトがレンズを守ってくれるという利点があります。カメラは、パットつきのインサートに入れて、メインコンパートメントの中。ナイロン製の袋に入れてあるのですが、この袋はカメラを首からかけているときにも使い、雨やほこりから守る役目をしてくれます。また、ポケットが内側、外側にいろいろついていて、小物や衣類、スナックなどもいっしょに入れることができます。この Osprey Farpoint 40 は、FUJIFILM X シリーズを持って旅行するときにも使っています。

 

三脚は?

 最初の画像に映っているマンフロット 441 カーボン三脚 (Manfrotto 441 carbon fiber tripod) です。これに、短いセンターコラムとアルカスイスのボールヘッド P0 (Arca Swiss P0 ball head) をつけて使用しています。Pentax D645 には、便利なことに、側面と左面の二か所に三脚用のねじ穴があるので、縦位置でも横位置でも三脚を使うことができます。おかげで、長時間露出が必要なとき、三脚上でカメラのバランスをとることができます。

 

ND フィルター

Pentax 645D に、ときどきNDフィルター(neutral density filters) を使います。経験から、6stop の NDフィルターが、一番、使えるように思います。わざとぶれた写真をとるために長時間露出をしているとき、ほとんどの光のレベルで、カメラの光学ファインダーを通してフォーカスすることができます。このカメラとNDフィルターのコンビネーションによって、東京の写真集、Earth, Water, Fire, Wind, Emptiness: Tokyo Landscape が生まれました。

©William Ash

Photo: Pantax 645D, D-FA 55mm, and 6-stop ND filter

 

ギアトーク 4 ~ 愛用カメラ Fujifilm X シリーズ

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©William Ash

これが、愛用している富士フイルム(FUJIFILM) のXシリーズです。サイズといいデザインといい、とても使い勝手がよくて、街中を歩くとき、旅行に行くときなど、状況に応じて使い分けています。

所有している富士フイルム(FUJIFILM) Xシリーズのカメラは:

X-Pros2で使っているレンズは:

よく使うのは、XF23, XF50です 。また、XF14、XF23 用に、光学ビューファインダー(上の写真の左下の二つ)をいっしょに持ち歩いています。夜のとても暗い環境下で撮影すると、カメラの光学ビューファインダー内では被写体がぼけて見えないので、別個に光学ビューファインダーを購入して使っています。(サンプル画像はこちら)

 

©William Ash

Photo: Fujifilm X Pro2 and XF14

 

FUJIFILM Xシリーズに惹かれる理由

元々は、X-Pro 2 の光学ファインダーに惹かれてカメラを購入したのですが、このカメラのシンプルさに、すっかりはまってしまいました。まず、フレイムラインが、要らないところを除いてほしいところだけはっきりと切り取れるようにデザインされています。また、シャッターを切ったときに光学ファインダーが暗くならないので、撮ったときに何が起きていたのかがわかるのも、このカメラの優れた点です。

そして、多様なレンズが使える上に、フォーマットの縦横比を3:2、1:1、16:9 の中から選べるので、画像の構図にかなりの自由が効きます。なんといっても、僕が好きだったフイルムカメラの Mamiya 6 と Horseman SW612 と同じフォーマット比率があるので、うれしいです。

©William Ash

Photo: Fujifilm X Pro2 and XF23

 

FUJIFILM XF10 について

とても優れたコンパクトカメラです。目立たないポケットサイズなのに、 X-Pro  と同じレベルの画像が撮れます。最初は、「簡単にさっと写真を撮ろう」という、自分のコンパクトカメラに対する安易なマインドセットのせいで、このカメラを十分に使いこなすことができませんでした。それがわかってからは、大型カメラと同じように扱っています。また、レンズが18.5 mm で、それまで持っていなかったサイズだったので、僕には魅力でした。

©William Ash

Photo: Fujifilm XF10

 

機材の持ち運びについて

撮影するときは、パットつきのディバイダーを  Mountainsmith  のデイパックに入れ、これらの機材を詰めて持ち歩きます。この赤い Mountainsmith のバッグは、これまで買った商品の中で一番の優れものです。なぜならば、見てください。1990年に買ってから今日の2021年まで、どこも壊れることなく、すばらしい質を保っているのです。

手に持つこともできますが、ショルダーバッグで使えば、機材に簡単に手が届きますし、疲れてきたときや山登りのときは、ウエストバッグにすることもできます。また前面のポケットが大きいので、手袋、ヘッドランプ、地図やスナックなどを入れる余裕があり、便利です。このバッグは、もともとが山登り用に開発されたものです。山登り用の商品は、写真機材用のものに比べ、デザインがいいだけでなく、品質が確かで安心して使えます。

各カメラ、レンズは、それぞれの専用バッグに入れていますが、カメラ用はナイロンのシンプルな袋です。首からかけているときや三脚の上でも、ほこりや雨から守るときには、カメラにこの袋をかぶせます。軽くて畳め、手入れも簡単なので便利です。レンズは、カラビナつきのパットの入ったポーチに入れています。こうすれば、必要なときは簡単に、バッグの外やベルトにつるせます。XF10 のカメラは、小さな袋に入れて、コートのポケットにしのばせたり、ベルトにつるすこともあります。

三脚について

長時間露出用に、ジッツオの「 Gitzo GT1545T Series 1 Traveler Carbon Fiber  Tripodを使用しています。この三脚は軽量だけでなく、飛行機に乗るときに手荷物として機内に持ち込めるほどコンパクトに畳め、足を延ばせば、180 cm の自分でも使えるぐらい十分な長さがあります。ヘッドは、ジッツオのものよりも軽量でコンパクトな他社製品(他の三脚についていたもの)を使っています。

飛行機にのるときは、必ずカメラ機材を手荷物として運びたいので、 Osprey Farpoint の容量 40リットルのバックパックを使っています。洋服と上記の FUJIFILM X シリーズの機材が、すべて入ります。頭上のコンパートメントに納まるし、前の座席の下や、窮屈ですが自分の足元におくこともできて便利です。このバックパックの別な使い方が、Pentax 645D で写真付きで出ていますので、ご覧ください。

©William Ash

Photo: Fujifilm X Pro2 and XF14