Crossing the Chesapeake ~ チェサピーク湾を渡る

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©William Ash

バージニア州のノーフォークからケープチャールズまでは、ワシントンD.C.経由の道ではなくて、チェサピーク湾を渡る海の道を行くことができる。チェサピークベイ・ブリッジトンネルと呼ばれるこの海の道は、長〜い橋と、短いトンネルからなり、長さは28.3キロ。この手の建造物では、US国内でもっとも大きい。東京湾アクアラインが15.1キロだから、およそその2倍だ。私たちが渡ったのは12月の終わりで、車も少なかった。晴れて波が穏やかな日には、最高のドライブスポットかもしれない。ただ、1964年に造られたせいか、アメリカにしては道幅が狭いので、混雑時は裂けたほうがいいかな……。

Sun Worshipers ~ 太陽を拝む人びと

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©William Ash

朝7時すぎ、メリーランド州のオーシャンビーチには、朝日を拝む人びとの姿があった。文化にかかわらず、人間は、美しい朝日を拝みたくなる。それは儀式であり、新しい一日がはじまるという、時間がリセットされたような楽観的な気持ちにしてくれる。水平線上を昇ってくる太陽は、何度見ても、新鮮な経験だ。

人間は、こうして長い間、朝日を拝んできた。

そして、この時代に生まれた自分の心の中には、昇ってくる太陽を見ながらも、母なる地球が自転していて、太陽の光が今、アメリカ大陸の端を照らしはじめているという、衛星から眺めているような映像が浮んでくる。浜にいながらも、大きな宇宙の中にいること。その不思議に、笑顔が出る。

 

 

A Different Light ~ 光がちがえば Part 1

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©William Ash

普段に見ている光や色は、人間だから、そう見えているにすぎなくて、もっと長い近赤外波長で見てみると、世界はとてもちがって見える。

たとえば、植物を緑色にするクロロフィル(葉緑素)は、近赤外線にあてると強く照り返えす性質があるので、成長している植物を近赤外線で見てみると輝いてみえる。

上の写真は近赤外線、下のは人間の目でみた森の様子だ。上の画像のほうを見ると、目新しいせいかもしれないけれど、なんとなく妖精が住んでいるように思えてくる……。 続きを読む

蛇紋石

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©William Ash

この岩は、皮膚が緑の蛇に似ているところから、蛇紋石(じゃもんせき)という名前をもっている。こういう美しい石を見ると、拾って宝物にしたくなる人もいるかもしれない。

世界遺産であるカナダのグロスモーン国立公園には、岩どころか、蛇紋石からなる大きくて平な山がある。まるまる蛇紋石からできていて、テーブルランドと呼ばれている。数億年前に地下のマントルが地表に押し上げられたとき、二つの大陸の間にあった海が消えてしまい、地表に残されてしまって出来上がったらしい。

緑の岩の山にいってみれば……、

全く植物の姿が見られない。岩の成分が植物には有害だからだ。数億年たった今でも丸裸のままの山に立てば、不気味というか、やはり人間の肌には合わないような感じがした。

悪魔の足の爪

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©William Ash

この足の爪は、イギリスの東アングリアの野原で見つけた。「悪魔の足の爪」と呼ばれて、ポケットに入れて持ち歩けば、リューマチによる痛みがやわらぐと思われていた。写真のものは長さ7.5センチあり、お守りとしてはかなり大きいものになる。

ホントのところ、悪魔のものでもなければ、その手の生きものの足の爪ではない。2億5000万年から6500万年の間に、浅い水辺で生きていたとされるカキの仲間、Gryphaeaの殻 。こんな名前をつけて、それをお守りにする英国人。言葉の裏の裏をいくようで、さすが。

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エリー湖の岸辺

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©William Ash

エリー湖は、大きかった。面積が25,821㎢。琵琶湖の38.5倍もある。五大湖のひとつで、世界で13番目に大きい湖だから当たり前なことだが、海でもないのに対岸は見えないし、それでいて波がない。なんか奇妙な感じがした。岸の堤防は1〜2mぐらいあり、写真の木は浸食により倒れかかっていた。岸の荒い砂のように見えるのは、貝殻のかけらだ。湖の水は、農業や工業に使われているらしいが、冬にはこの水が風と踊り狂って、メイン州も顔負けの厳しい暴風雪を対岸の都市にもたらすのだから、水の力は、ほんと、大きい。

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キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 5

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公園の地域には、何百年という間、ナバホの人々が住んでいる。今も、カボチャ、トウモロコシ、りんご、なしなどが栽培され、馬や羊も放牧されている。写真の中央、岩壁の影となっているあたりにある小さな点々は、羊だ。キャニオン・デ・シェイは国定公園になっても、土地は依然としてナバホの人々のもので、大切にされている。

車のツアーに参加したり、渓谷に降りて遺跡を訪ねたのだが、砂ぼこりというものが気にならなかった。創造主が土で人間の体をつくり、そこに命を吹き込んだというネイティブアメリカンの神話は、こういうキャニオンでは真実みを帯びてくる。

 

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キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 4

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©William Ash

写真左中央、岩の端は自分のいるところから30メートルぐらい下、渓谷の底はさらにそこから60メートルぐらい下だった。キャニオン・デ・シェイ(Canyon de Chelly) は、時間と空間のタペストリー。

地下の水の流れは
色鮮やかに紅葉したハコヤナギノの木となって

人間や動物の流れは
小道や車道となって編み込まれている

 

キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 3

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©William Ash

古い岩に刻まれた数々のシンボル‥‥渓谷の切り立つ岩壁は、2億年前に作られた砂岩で、そこには、イメージやシンボルがいろいろな高さに刻まれている。公園の地域には、5000年にわたって人間が住んでいたといわれ、だれが彫ったのか、アナサジか、ナバホか、その推測はむずかしいらしい。でも、それらは歴史的な事件や移動していった方向を示していたり、霊的な意味をもっている。

写真は、アンテロープ・ハウス遺跡の近くの岩面のもの。レンガ色の岩にふれながら、インディ・ジョーンズ気分を楽しんだ。が、その一方で、ネイティブアメリカンを襲った壮絶な過去を思いながら見ていると、「彼らの先祖は、まだここで見守っている」という感じがしてきて、谷底から断崖を見わたしたことが幾度もあった。

それまでは先祖といえば、業という否定的な宗教意識がいっしょに流れこんできて、自分を縛ってくるような暗さを感じた。でもキャニオン・デ・シェイの自然の中では、「先祖」という行き詰まっていた言霊が、そんなしつこいエネルギーをやぶって、さあ〜と自然の創造主にまで広がってとけた感じがした。

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