メイン州の初秋

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by William Ash    写真をクリックして拡大してご覧ください。

初秋は、好きな季節だ。りんごの収穫がはじまり、それでいて、庭にはまだトマトがなっている。しかし、なんといっても美しいのは森。深い琥珀色と赤色にそまる晩秋の森もいいが、鮮烈なイエローとゴールドカラーが、まだ緑色のままの木々の間で生き生きと生える初秋の森の姿は、命そのものにあふれている。

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by William Ash     写真をクリックして拡大してご覧ください。

*写真について
ドキュメンタリーの写真を撮ることをしてきたので、このブログにのせる写真も、カメラのフルスクリーンに映ったものそのままを載せています。画像のコントラストに手を加えるぐらいのほかは、クリッピング、加工や修正等は一切していません。

Futon Daiko - William Ash

 

このサイトは、日英の二カ国語サイトです。内容は同じとは限りませんが、一番下の言語のところを「日本語」から「English」に切り替えますと、当ブログの英語サイトがご覧になれます。

霧峰に向いて

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Fog bank and Pemaquid Point by William Ash (写真をクリックして、拡大してご覧ください)

ペマキットポイント(Pemaquid Point)まで出かけた。この上なく美しいニューイングランドの秋の日、空に雲はなく、水平線もくっきりと見えているかのようだった。

ところが、目を凝らしてみれば、水平線と見えていたものは、メイン州ではよくみられる霧峰(fog bank)とよばれる濃い霧の層だった。霧峰は、思いのほか速いスピードで、岩場に座っていた私たちに迫ってきた。

海と空という大きく確かだった空間は、あっという間に霧のなかにきえ、太陽は真昼の白い満月に変わり、その白光にきらめく霧のなかで私たちはじっとして、霧がからだの中をも抜けていくような感覚に酔いしれていた。やがて、波音にまじって、人の声がした。「30年もここに通いつづけているけれど、こんな美しい霧峰は、はじめてだわ。」

 

庭のお客様

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by William Ash

メイン州の短い夏を、思いの限り楽しまんとするかのように
急速に成長した植物や虫たちは、
峠をこえて、はやくも冬の支度に入ろうとしている。
彼らはもうすぐ、魔法のように別世界へと姿をけして、
凍てつく冬の間を、そこで過ごすだろう。

けれど、今は、急いてはいない。
バラの香りをたのしむ余裕が、まだそこにある。

(写真をクリックすると拡大します)

 

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夏のおわりの嵐

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By William Ash

8月の終わりから9月のはじめにかけて 嵐がくる

小天使ケルビムか それとも

天使のコーラスを待っているのか

沈む太陽の光をうけながら 嵐は

目をみはるようなバロック調の姿に変身する

そして、閃光と雷の

聖なるシグナルをおくりながら通り過ぎていく

 

 

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食べられる庭 ~ Edible Garden 2

数年前の春先、家のドアの前に、タンポポがはえてきた。ところが、どんどん茎が伸びて、2メートル近くにもなった。つぼみらしきものを、たくさんつけはじめた。いったいどんな花が咲くのだろう? ひまわりよりも背の高い花なんて‥‥毎日、ワクワクして仰ぎ見ていた。

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Lactuca canadensis by William Ash

しかし、散々まったあげく、たくさんのおちょぼ口のような小さな黄色い花が、ほんのちょっとの間、咲いただけだった。がっかりしたのと、頭にきたのが重なって、種をつけはじめると、猛然と引っこ抜いた。が、証拠にもなく、今年も生えてきた。まさかと思いながらも、方向転換を試みている今年は(足下の世界#1参照)、googleしてみた。

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Lactuca canadensis by William Ash

なんと、いつも食べている、似ても似つかない野菜の大元だった‥‥レタス。

植物のラテン名は、Lactuca canadensis, 俗名はTall  LettuceとかCanada Lettuceと呼ばれている2年生の野生のレタスで、最初の年は、まさにタンポポのような顔をして年をこし、翌年に茎をのばして開花する。

市場にでまわっているレタスのほとんどが、こうした野生のレタスから生まれたハイブリッド。もちろん、このレタスも「春先の若い葉と茎(背丈30cmぐらい)」や先端の部分は、生でも煮ても、おいしく食べられるとある。花はタンポポの花のように、フリッターにしてもおしいとか。かなり小さい花なのだが‥‥。

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Lactuca canadensis by William Ash

茎はムリだが、 こわごわと葉を口にしてみれば、そんなに苦くない。生で、平気で食べられる。タンポポの若葉も食べれない自分でも、おいしくいただける。レタスの大元だけあって、元気がでるような緑の味がする。市場のスカスカのレタスが嫌いな自分には、好みの味なので、さっそく若葉はスムージーの食材の定番となった。

科学的根拠があるのかないのかは知らないが、薬草としての効能もあるらしく、全草、とくに茎を切ったらでてくる汁は、過去はもとより、現在でも神経をリラックスさせるサプリメントや、鎮痛、利尿などのために商業用に使用されている。ネイティブアメリカンは、とくにイボとり傷口に使用していたらしい。

今、メイン州の秋の気配のなか、この植物は、たくさんのタンポポのような種をつけている。風にのって種が庭のあちこちに飛んでいき、来年、発芽してくれることをなまけものの私は願っている。これといった虫もつかないこのレタス、とても便利なのだ。

野生のレタスにはたくさんの種類があり、識別が難しい。散々調べた結果、私は、Go Botannyというニューイングランドの植物に関するサイトを参照にした。こうした野生の植物を利用する際は、専門家のアドバイスをもとめることをすすめる。

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食べられる庭 ~ イワミツバ

毎年、少しずつ芝生を手ではいで、野菜畑を広げて4年目になるが、今年は、大きく方向転換した。

きっかけは、大きな脳を与えられた人類が、ただ食べ物のために必死に種を植えたり、耕したりしてあくせくしなくちゃいけないのか?」と思って、前から気になっていた下の植物の名をインターネットで調べたこと。

庭のバラの下に陣取っていて、毎年春になるとものすごい勢いで広がっていく。なんども引き抜こうとおもったのだが、パセリの匂いがするのでできなかった。

庭のイワミツバ(goutweed) photo by William Ash

庭のイワミツバ(goutweed) photo by William Ash

草の学名は「 Aegopodium podagraria」、英名の一般的なものは「goutweed」。

数年まえにも調べたのだが、そのときは春先で、葉形がちがっていたためにわからなかった。この草の葉は、発芽してきてしばらくは、写真中央の葉のように3枚には分かれていない。向って左の葉のように、両側の小さな葉がくっついて一枚だったり、向って右の葉のように、片側だけはがれて2枚の葉になっているのだ。

この植物は、芝生が命のアメリカ人にはひどく嫌われているが、食用と知っている人には、自然がもたらしてくれたギフトと受け取られる。なぜなら‥‥

とくに中世期ヨーロッパの僧院などで、薬用(リュウマチ、痛風に効く)、食用として栽培された長い歴史をもつ多年草なのだ。驚いたことに日本にもあり、和名では「イワミツバ」と呼ばれているらしい。

若葉とその茎は、生でも煮ても食べられる。ほうれん草やパセリと同じ感じで使える。ビタミンCが豊富らしい。炒めたり、詰め物に入れたり、チーズといっしょに料理してもおいしい。ドイツでは、スープに利用されているとか。有り余るばかりの葉はつんで乾燥させれば、スパイスとしてあとで使える。

私たちは、サンドイッチにいれたり、果物といっしょにスムージーにして飲んでいる。好き嫌いこそあれ、イタリアンパセリよりも、香りがよく、ほうれん草のようにアクが強くない。ものすごく重宝する野菜だと思う。

ただし、猛毒をもつ毒ゼリ、学名「Cicuta virosa」英名「water hemlock」と似ているので、混同しないように注意が必要。まちがって食べて、重度の中毒をおこすケースが時々ある。地元の野草専門家に確認してから、食べることをおすすめする。

イワミツバを機に、この夏は庭の野草を調べまくって、40種以上の食べられる薬草をみつけた。「雑草」として、排他的な気持ちをおこすようにしくまれてきた思考回路が、修正されていくようだった。

新鮮で無農薬の「野菜」は、すでにまわりにたくさんあり、しかも、向こうから風や鳥にのってやってきてくれるのだった。そして今、足下の世界は、見るも楽しいものとなった。わ〜い、お菓子の森じゃないけれど、食べられる庭だ〜。

 

高潮のペマキットポイント

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北米の北東部、大西洋に面したメイン州のペマキトポイントの海は、嵐がはるか海上に移ったあとも、そのなごりに荒れていた。晴れた空のもと、波が白銀にふくれあがっては、灯台の足下の入り江に打ちつけていた。(bt William Ash 2013年3月)