日本の思い出 ~ 築地 Part 5

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©William Ash

午前9時頃には、市場から人の気配は消えている。使用された道具は、きれいに洗浄されて干され、そこを残り物をあさりながら歩いてる野良猫の姿があるぐらいだ。目覚め、活気をおびてくるまわりのビジネス街の中で、築地市場は、人が去ったあとの工場のように静まっている。

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日本の思い出 ~ 築地 Part 4

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©William Ash

市場の面積は22.5ヘクタールに及び、そのほとんどが水産物の取引に使われている。東京湾の埋め立て地にあり、築地市場のランドマークである大きな弧を描く建物は、主に仲卸に使われ、競りは海に面した外で行われる。1935年に市場が開かれたときから使用されている建物もあり、改装、増築が継続的に行われてきた。そのため場内には、小さな通りや部屋、建物があちこちにある。

 生き生きとした競りに加えて
昭和からの時の流れを感じさせる
このごちゃごちゃ建て込んだ感じが、訪れる人を魅了する。

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日本の思い出 ~ 築地 Part 3

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築地では毎日、2500トンもの魚貝類が取引され、魚の種類は450種類に及ぶ。

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日本の思い出 ~ 築地 Part 2

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真夜中をすぎるとすぐに、大きなトラックが入ってきた。後部ドアが開くと、中にはぎっしりと冷凍されたマグロが入っていた。明朝のセリに出されるのだろう。男たちが、マグロをトラックから引きづり落とすように、降しはじめた。マグロは、大きなアイスキューブのように、床で音をたてて跳ねた。

私はこの様子を、海とトラックの間にある埠頭に立って見ていた。マグロを降ろし終えたのか、ドアを勢いよく閉めると、男がひとりトラックに乗り込んだ。トラックはゆっくりと前進して、その場を去るかと思われた。

ところが‥‥

突然、猛スピードでこっちにバックをしてきた。そして、いきなり急ブレーキを踏むと、大砲を打ったかのような爆音が響いた。運転席のドアが開き、男が降りてきた。後部のドアを開けると、ドアのまわりにはマグロが散乱していた。待ってましたとばかりに、他の男たちがまた、マグロをトラックから降ろし始めた。

どうやら、ブレーキの衝撃を使って、前方にあるマグロをドア近くへ移動させたようだった。あの爆音は、マグロが雪崩れるようにして、後部ドアに激突した音にちがいない。

正直、自分はこの時、なぜトラックがあんな風にバックをしたのか、あの爆音は何だったのかなんて、考える余裕はなかった。ただ、トラックにひかれるのと、東京湾に飛び込むのとでは、どっちがましか?を考えていた。

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日本の思い出 ~ 築地 Part 1

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©William Ash

築地は、生命力とバイタリティーに溢れた場所だ。まわりのオフィス街の影響など、まったく受けていないかのように、自分たちの地場を毅然として保っている。

 

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