アメリカ国内の引越 ~ Part 4 北端から南端への引越

引越4回目 メイン州からフロリダ州へ

 

2017年、メイン州の家を売って、フロリダへ引越した。米国の北東端のメイン州から、その南端のフロリダまでの移動距離は、およそ 2414 km(1500 miles)。

車で、およそ22時間。東京ー大阪間が高速で約 500 km だから、5倍近く。大移動だった。

メイン州の海 ©William Ash

ここでまた、問題再発……

私が車の運転ができないので、トラックをレンタルしても、プリウスで犬といっしょに、夫の運転するトラックの後をついていくことがきでない。

それで、再び業者を雇うことを考えた。

しかし……

噂には聞いてはいたが、見積もりをとってみれば、どこも10.000ドルを超えて、びっくり。しかも、トラックを途中で替えて、荷物の入れ替えがある。

日本からアメリカ東部のニューハンプシャー州まで引越すとき、コンテナ1台分を船便で送り、13,000ドル払った。この時は梱包もしてくれ、かつ巨大な太平洋を横断したので、もっともな値段。

だから、メイン州ーフロリダ州間の運送代だけで、10,000ドルを超えてくることに、納得できない。しかも、アメリカの業者。

彼らのサービスに、それほどの値打ちがあるか?

日本の質と比べてしまうと、出口のない葛藤がはじまる。それは、スタバにいっても同じことだが…。

家の私道にとめたトレーラー。いつでも出せるように、プリウスはトレーラーの前に移しておいた。  ©William Ash

そこで初めて
トレーラーによる引越を選択。

そして結果は?

時間的にも、経済的にも、精神的にも
ベスト!な引越となった。

 

これは、Freight Movingというもので、トレーラーをレンタルして家までもってきてもらい、それに荷物を積めば、あとは業者の人がまたきて、引越先へ運んでくれるという方法。

私たちが採用したのは、

U-Pack の U-Pack Moving Trailer サービス。

同様な引越サービスをしているところは、他にもある。このサイトに比較があるので、参考にしてみるといいと思う。

他に、コンテナによる引越も考えた(各社の比較表はこちら)が、コンテナひとつでは小さすぎて、ふたつ必要になり、かえってトレーラーよりも高くついた。

また、当時はメイン州でコンテナ、トレーラーのサービスをやってくれるところは、この U-Pack しかなかった。これが、田舎の弱みだなぁ。

 

トレーラーによる引越の注意点

 

1.巨大なトレーラーを数日とめておける私道や駐車場が必要

2.たいていは3~10日ぐらいでトレーラーは引越し先に到着するらしいが、こちらからは期日を指定できない。

3.盗難。
会社によっては、途中で荷物を積み替えて、他のトラックに移す。または、同じコンテナの余った部分に、他の荷物を積んでいく。

それだから、安い運送料が可能になるわけだが、その積み替えの途中で、高い絵画が盗まれていたり、物が壊れていたり……という被害を聞いたことがある。

ただ、こうした被害は、荷物の入れ替えがある限り、トラックでもトレーラー、コンテナでもある。

 

でも、私たちの場合、U-Packに 問題はなかった。

なぜなら、

(1)メインの家にもフロリダの家にも、トラックを止めて置ける場所があった

(2)トラックがフロリダにいつ到着しても、生活に支障がなかった

(3)トラック内の余った部分には、同方向に輸送が必要な商業用品だけをつんでいく。他の人の引越荷物ではない

(4)途中で、他のコンテナやトレーラーに荷物を移し替えるようなことがない ← これは大事。

(5)板の頑丈なドアを、自分たちの荷物と、追加に乗せていくであろう荷物との間に取り付け、そこに自分たちの鍵をつけられ、その鍵を自分でキープできるので安心。リンクには、ドアの取り付けビデオもある。

クリックしてBulkhead_Instructions.pdfにアクセス

 

他にも、以下の点で助かった~。

(6)荷を積むのに3日間、下ろすのに3日間くれ、延長も可能なので精神的に楽。ここらへんは、かなりアバウトだった。

(7)料金計算が親切。たとえば、最初にトラックの縦 20 feet 分を注文したのに、実際に荷物をつめてみたら、13 feet や 25 feet だったら、あとから差額分を払い戻してくれたり、追加で支払えばいいだけ。

ここにFAQ(よくある質問)ので、参照してみるといいと思う。

 

メイン州にトレーラーが到着した日

商業用品を運ぶだけあって、高速でみかけるあの巨大なトレーラーが運ばれてきた。これを狭い公道においたら、苦情が出るにちがいない。私道があってよかった。トレーラーの大きさはここをクリック。上の写真も参照。

引越し当日まで、夜を徹してトレーラーに自分たちで荷を積めた。
家具は、家の買い手にあげたり処分したので、予約時に20 feet 分を借りたが、実際には16か17 feetしか使わなかったので、予約時よりも安くなった。

引越の当日は、家の受け渡しの契約で、忙しかった。
トレーラーは、運転手が午後に引き取りにくるというので、家の買い手の許可を得て私道(ドライブウェイ)においたままにして、私たちはフロリダへと犬をつれて出発した。

 

フロリダにトレーラーが到着

私たちが到着した3日後ぐらいだった。その間、U-Packとは何回か連絡をとりあった。

フロリダは暑くて、早朝か晩にしか動けなかったので、3日間かけてダラダラと荷を下ろした。時間的余裕があって助かった。

そして、予定日にトレーラーはお迎えのトラックに繋がれて、消えた。

 

さて、U-Pack への支払いはいかに?

全て込みで、

およそ3600ドル。

 

これに、フロリダまで2泊したホテル代や食費、ガソリン代などを追加すると、

全合計で4200ドル

 

Part3 と比べれば、なんて感動的な数字。

U-Pack での引越は、本当に楽だった。

 

しかし、

このあとの引越にはこのシステムを使えなかった。

アパートへの移動だったから…。

アパートへの引越がいかに面倒であるかを、次回の引越から学んだ。

いや~、引越って、いろいろありますね。

フロリダの夏の空 ©William Ash