夜の窓辺のお客様

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©William Ash

庭にカエルはけっこういるけれど、その姿をじっくりとみることはあまりない。ところが、数日前の夜、ずうずうしくも恐れしらずの1匹が、書斎の窓のあみ戸にしがみついて、窓からもれる灯りにつられてやってくる虫をまちぶせしていた。3センチもない陶器のようなからだをして、1.5ミリの細かい網目にしっかりと手足をかけている。月でも映りそうな大きな黒い目玉は、いったいどこをみているのやら? 昨年の9月にもカエルをみかけたが、あちらのほうは、たいへん趣味がよろしくて、優雅なまちぶせを決め込んでいた。(←色文字を、ぜひクリックしてみてください。)

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夏の終わり ~ シダ

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©William Ash

林床のシダが、夏とともに終わりをむかえようとしている。虫食いのあとがのこる濃い緑色の葉は、命のぬけがらのように伸びきってしまい、5月にみせた水々しさはどこにもない。それでも、午後に樹冠から差しんでくる光をいっぱいにうけた葉は、冷たい風のなかに大地から顔をだして、長い冬に疲れた人々の心に春の息吹を運んでくれた、あの澄んだ黄緑色を思い出させる透明度をもっている。

(追記2014年9月)
この記事はにほんブログ村の「さびれたトーナメント」で優勝しました。投票してくださった方々にお礼申し上あげます。

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クラブアップル ~ メイン州のりんごの季節

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©William Ash

ある日、「女の子が、神隠しにあいました。」と聞いたので、クラブアップルの木のところに行って、じ〜と見ていたら、案の定、ひとつのリンゴの表面に目鼻が浮んできて、クスクスっと笑ったと思ったら、ポンと飛びおりるように木から落ちて幼い少女にもどると、「バイバイ!」といって家路をもどっていきました。

そんな空想が、ポワ〜ンと浮かんでくるようなクラブアップルの実。大きさはゴルフボールぐらいしかなく、姫りんごとも言われる。数年前に植え、今年初めて実がなった。それはかわいく、幼子のほっぺたを思わせる。ところがこのお姫さま、見かけはとてもスイートなのに、早く手をだすと、青リンゴも顔まけするほどの酸っぱさに、舌がやられる。だから、ハードサイダーやパイ、ジャムにむいている。

クラブアッップルは、果肉の中心に糖分が集中してきて、色が少し濃くなりながらも透明度が上がってきたころが食べごろで、甘みがある。でも、こんなに必死になって食べごろを見はからい、口にしても、どこか手なづけられない酸っぱさをもっている。どうも、由緒ある家がらのお姫さまたちのようで‥‥。

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ブラックチェリー~ トマトな世界

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もう、このトマトの実だけで、りっぱな生き物に見えるブラックチェリー。一番好きな、そして、おいしいチェリートマトで、普通のトマトにはない甘くてフルーツのような味がする。トマトは、野菜か果物かで論争されるけれど、このトマトはあきらかに果物組にいれてあげたい。育て甲斐のあるトマトだから、コンポストやぼかしをいれて良い土を用意するなど、我が家では特別待遇を受けている。

ちなみに、トマトの味のコンテストで2度も優勝した人が、脇芽をとるタイプでも、とらないで育てることがおいしいトマトを育てるこつだといっているのを聞いた。ブラックチェリーは、脇芽をとって、支柱をたてるタイプだが、その人のいったとおりに脇芽をとらないで育てたら、エアルームなのにもすごい勢いで成長して、たくさんの実をつけた。脇芽にもりっぱな理由があるようで、脇芽をつもうとしている人間にむかって、「ちょっと、何、よけいなことしてんのよ!」といっているのかも。

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リビング・フォレスト

 

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風のある日には、高い木だけが水面から顔をだして、太陽を仰いでいるかのように見える。ひんやりとした水底からすっとのびる幹の間に立って、自分は、水面に映る影を見上げるばかりのものとなる。

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夏の天の川

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メイン州の夏は、終わろうとしている。夜八時すぎに外出先からもどって家のドライブウィエにはいると、ひと月前は、沈もうとする太陽のあたたかな光につつまれていた木々が、今では星のもとにある。日没は、日一日とはやまり、見上げれば、森の向こうにくっきりと夏の天の川が流れている。その壮大な流れは、夏の風物詩でありながらも、また、日没と同じように、日に日に姿をみせる時間がはやまり、夏の旅立ちも告げている。

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緑のシマウマ ~ トマトな世界

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毎年、いろいろなトマトを植えるが、このトマトはお気に入り。その名は、グリーンジブラ(green zebra)、直訳すると「緑のシマウマ」となる。緑に黄色の縞のトマトの味はというと、シャキとしていて、おいしい! 最初に、メイン州の種会社であるFedcoの本社で苗を買ったのがきっかけだったが、今年は種から育ててみた。「緑のシマウマ」さんは、冷夏のメイン州でも、群を抜いてたくさん実をつけてくれて、病気にもつよく、かつ収穫期間が長いので、もう文句なし。今年になって知ったのだが、このトマトは、エアルームではなくて、Tom Wagnerという人が開発したトマトだそうだ。どおりで‥‥。でも、アメリカではエアルームトマトとして扱っているカタログが多い。80〜100グラムと小ぶりなので、スナック的な野菜として重宝している。でも、やっぱりなんといっても楽しいのは、この色かな。

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アキノキリンソウのお茶 ~ 食べられる庭から

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英名ゴールデンロッド(Goldenrod)の和名はアキノキリンソウ。川辺を黄色に染めてぎっしりと咲いているセイタカアワダチソウは、その一種になる。かわいそうにアレルギーを起こすと他の草と誤解されてしまい、人間に引き抜かれることが宿命のようなこの植物が、まさか「すぐれた薬草であり、かつ食べられる野草です!」といわれても、「はい、そうですか」と信じられる人は少ないと思う。抗菌作用がつよく、カゼやのどの痛み、膀胱炎などに効果があり、アメリカではとくに腎石を取り除く効果をあげている。

葉、茎、花は食用になり、本によっては種も食用になると書いてある。お茶がおいしいという評判を鵜吞みにして、最初に試したときは、アメリカ人の舌はおかしいのかと思うほど、苦くてまずかった。でも、今ではすっかりその苦みにはまっていて、この季節は毎日飲んでいる。とくにアイスクリームを食べたあとに、このお茶をのむと、口のなかがとてもさっぱりする。

お茶の入れ方は簡単で、花が咲いたら、葉ごと上部をメイソンジャーに好きなだけ入れて熱湯をたし、30分から1日ぐらいほっておく。このとき、カモミールをいれると甘みが加わって飲みやすい。また飲むときに、ハチミツをくわえるのがアメリカでは定番のようだ。もちろん、乾燥させた花や葉をつかってもいい。花は染料としても使えるそうなので、そのうちやってみたい。

(追記 9月17日)
この記事は、にほんブログ村の「ハーブティー体験トーナメント」で優勝しました。応援してくださった方々に、心からお礼申し上げます。

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ぶどうがなった夏

life_in_maine_grape_harvest2ただでさえ短い夏が、冷夏となり、いったい庭からは何が収穫できるのかと思っていたら、今年はじめてぶどうの木に実がなった。植えてから6年目になるが、全く世話をしていなかったので、なんのぶどうだったか名前も忘れてしまい、剪定もせず、ただあきらめて引っこ抜こうとしたところに、ついに実がなった。実が紫色になっているのがあり、細菌の病気にかかっているみたいだけれど、来年からは早めにオーガニックの薬をまけば、かならず収穫できるようになりそうだ。でも、今年もちょっとでもいいから、食べられるといい‥‥な。

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食べられる庭 ~ ワイルド・プラム

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早春に、春の訪れを祝うかのように、家の前に野生のプラムの木に花が咲く。うっすらとピンクがかった白い花を最初にみたときは、桜の花だと喜んでいたら、サクランボよりも大きな実がなって、はじめて野生のワイルドプラムだと知った。

虫食いもあるし、鳥の好物なので、実が熟すころにはほんの数個しか木に残っていないのだが、今年は家の前の畑にどうも薬をまいたらしく虫が激変して、いつもより痛みの少ない実がたくさん残っている。実は直径が2.5センチぐらいしかないし、店頭にならぶプラムのような甘みやジューシーさもないけれど、おやつになる。見た目の悪さも気にせずに、どんどんお鍋に皮ごといれて煮て、ジャムやパイをつくる人もいる。

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