Winter Fog ~ 冬の霧

©William Ash

先週末、例年よりも早くやってきた暖かな春の大気が、冷たく固い雪の上を流れて、一日中濃い霧が立ちこめた。写真は日没の頃にとったもので、遠くのブラックベリーの生えた野原へと、樹々が続いているのがわかる。雪ひとつでも、大気が変われば、本当にいろいろな風景が生まれてくる。いつもは4月に見かけるシマリスも、もう冬眠から目覚めてしまったようで、霧にまぎれて家のまわりを走っている。

Channels ~ 浜辺の探索3 水路

©William Ash

砂から流れ出る海水が、砂浜の表面に水路を作っていた。右から光が当たれば、水路は砂浜の表面から盛り上がっているように見えるし、左から光が当たると、砂に掘られたように見える。(リード州立公園、メイン州)

Beach Combing ~ 浜辺の探索

©William Ash

連日の記録的な暖かさに誘われて、2月のリード州立公園(Reid State Park)の砂浜に行ってみた。雪はすっかり消えていて、引き潮のために砂浜が広がっていた。春のような日差しの元で波打ち際を歩ける幸せよ。でもその一方で、これも温暖化のせいかと思えば、海を見つめる気持ちはかなり深刻……。(左は海を、右は海から岸を見た画像)

Celebrating Winter ~ 冬を祝う

©William Ash

それまでの雪嵐がウソのように、先週末からは暖かな日が続いている。日曜日と今日は、最高気温が10℃を超えた。さすがに冬も、一休みしたと見える。家のまわりの針葉樹も、重たい雪が解けてくれて、いかにも身軽だ。

この一年、同じ所から撮影してみた。春と夏、秋の風景はこちらから。
、夏、秋

Let it snow… 雪やこんこん、こんこん、こんこん、

©William Ash

珍しいことに、この9日の間に雪嵐が5回もきた。まるで、1回しかなかった1月の反動のようだ。「雪かきが楽しい」なんて思ったのもつかの間、メイン州中央部にあるここらへんでも、9日間で1.2 mを超え、毎日雪かきをするはめになった。

南部のポートランドでは、2017年2月は歴史上8番目に雪が多い月となり、しかもまだ半ば。州都のオーガスタの平均の年間降雪量が1.8 m、ポートランドは1.6 mだから、量としてはたいしたことがないが、こうも集中して降られると、雪の置き場がなくなっていく。ドライブウェイと車道が出会う場所には、すでに1.8mの雪の壁ができた。

スキー場は大喜びし、スノーモービル狂は、週末に森の中を走り回るにちがいない。昨年の冬には雪が少なくて、夏には森のシダが枯れたから、この雪も実は恵みだと思えば、みんな大助かりなのかもしれない。それに、キャビンフィーバーも完全に消えた。が、今度は筋肉痛だ。

Harbinger ~ 前兆

昨日は、最高気温が7℃と高めだったが、夜になると氷の結晶が月のまわりに月輪を作った。そして案の定、今日は、この冬一番ともいえる雪嵐がきた。サラサラのメレンゲのような雪が20センチぐらい積もり、外の気温はただ今、ー15℃。

最近は、雪かきが、冬の最高のアウトドアスポーツになってきた。メイン州の冬は長く、引きこもりがちになる。せめて雪かきのためにでも外に出て太陽に当たれば、キャビンフィーバーも癒えるし、汗を軽くかいて体も軽くなり、ビタミンDも体の中で作られる。

だから、電動の除雪機もあるのに、スコップで雪をかきたくなる。年齢、体力も考えず、スコップ片手に70メートルの雪かきに果敢に立ち向かう。無謀だ〜、と思いつつも、顏に当たる冷たい風もなんのその。

Winter Woods ~ 冬の森 2017

©William Ash

家のまわりの森は、冬になると広々とした感じになる。他の季節とちがって、隠れているものなどない。すべてが見渡せてしまうから、探してまわる必要もない。そんな森に入っていくと、巨大で空っぽな倉庫に入っていくような感じがしてくる。

Winter Fields ~ 冬の野原

©William Ash

夏の夕暮れには、野生のブラックベリーをワクワクしながら摘んだ野原も、冬は近づき難い。何もないから、つまらないというわけではない。夏の楽しい思い出が、心のなかに親しい思いを作り上げていて、期待にも似た淡いその思いを持って野原の入口に立てば、こちらのことは鼻にもかけないといった感じで厳寒と向き合っている。春にもどってくるはずの渡り鳥が、季節をまちがえて来てしまったみたいな感じがして、しょんぼりと引き返す。