海運業とCO₂

©William Ash

身の回りの品物の80%以上が、船によって輸送されていることを知っているだろうか?

CO₂といえば、車ばかりがやり玉にあげられるが、実は、船による排出量も多く、今週は、船舶によるCO₂排出量に関する会議が、国際海事機関 (IMO)で行われている。

2014年、206ヵ国よるCO₂排出量の合計は、330億トン。

その一方で、海上では……

商品を積んだ34,112隻の貨物船から、5億3200万トンものCO₂が排出された。
これは、206ヵ国の排出量の1.6%に値する。

たった1.6%……と思うかもしれない。

そこで、船舶によるCO₂排出量の多さを示すために、2014年の206ヵ国のデータを使ったオリジナルのマップを作ってみた。

34,112隻は、船の自重の総計だけでも12億トン。コンテナ船、バラ積み貨物船、車の輸送船、ケミカルタンカーや液体を積んだタンカー、一般的な貨物船などで、商品の輸送によって排出されたCO₂を示すために、天然ガスやオイルタンカー、旅客船、漁船は含まれていない。

さて、商品をせこせこと運んでまわって、5億3200万トンものCO₂を排出した34,112隻を、「海運国」というひとつの国として、上のマップをみてほしい。

赤色の国は、「海運国」よりも5%以上多いCO₂を出した国。青い国は、5%以上少ない国。灰色のカナダとブラジルは、±5%。

マップを見れば、赤色は中国、アメリカ、インド、ロシア、日本などの11ヵ国しかなく、ヨーロッパを含めたほとんどが青色なことがすぐにわかる。

1.6%でも、海上を動き回る「海運国」は、
世界で12番目に多くのCO₂を排出している問題のある国なのだ。

ちなみに、このままいくと2050年には船舶によるCO₂排出量は、20%になるらしい……。

Data sources: World Bank, Oak Ridge National Laboratory, International Council on Clean Transportation.

 

水が消える 〜 変わっていく世界

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上の画像は、顕微鏡でみたバクテリアか何かに見えるかもしれない。でも実は、空からの写真だ。NASA Earth Observatoryのサイトにある衛星から撮影されたふたつの写真(下)を合わせて、1984年から2016年にかけてのミード湖の水位の変化がわかるように加工してみた。

黒い部分は、1984年のときから変化がない部分。それに対して、湖の明るく縁取られたような部分や色がついている部分は、2016年までに変化があった部分。湖で言えば、水が消えた部分だ。湖が満タン状態を100%とすると、現在は37%しかない。

どこに消えたかというと、湖の左の場所「ラスベガス」。夜景のように見える所は、ラスベガスで開発が広がった場所で、湖の水位が低くなりはじめたのは2000年からだという。この残りの水が消えたら、ラスベガスはどうするのか?

the_world_lv_lake_mead_19841984年のラスベガス(左)とミード湖(右)

the_world_lv_lake_mead_2016 2016年のラスベガスとミード湖。

話の詳細を知りたい人は、NASA Earth Observatoryをクリックしてください。