庭のお客さま ~ 毒はもっておりません

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週末、ガーターヘビ(common garter snake, Thamnophis sirtalis)が、薪の上にいるのを見つけた。こっちをみても驚かず、しまいには、積まれた薪のあいだに入っていった。ぬけ殻を、薪の間でみつけたことはあったが、こうしてその中身というか、本体にあったのはこれが初めてだ。

このヘビは、ニューイングランドではよくみられる。つかまれたり、びっくりすると、ツンとくる刺激臭をはなったり、噛みついてくるかもしれないが、毒はもっておらず、噛みつくこともめったにない。

全長が60センチから90センチぐらいの大きなものは、両生類やネズミ、巣のなかの幼鳥などを食べる。画像のヘビは太さが親指ぐらいしかなく、こうした小さなものは、おもに毛虫や昆虫をたべる。おそらく、このヘビは、薪のなかにいる虫を狙っているのだろう。

だとしたら、顔はちょっとこわいけれど、ありがたい。

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食べられる庭から~メマツヨイグサの種

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Evening Primrose(学名Oenothera biennia,和名メマツヨイグザ)の中で、Common Evening Primroseとよばれる植物が、庭に群をなして咲く。2年草で、2年目にはそれはかわいい黄色の花をたくさんつける。

この植物は、時期をえらべば、根、葉、花、つぼみ、種が食べられるらしい。過去にヨーロッパで野菜として食べられていたときがあり、もちろんネイティブアメリカンも食べていたそうだ。

私の狙いは、ひたすら種。ポピーの種のかわりになるので、パンやマフィンにいれている。ごまといっしょで、挽いたほうが栄養が吸収されやすいとは思うのだが、この黒い点々がみたくて、そのまま小麦粉にまぜている。また、オーブンで15分から20分ローストして、コショウのかわりに使うひともいる。

秋になると、たくさんの種がはいったサヤをつける。ところが、ゴールドフィンチが、この種が大好きときている。バナナの皮のように、くちばしでサヤの一カ所を縦に一枚だけむいて、中の種を食べる。そして、なんと完食しないで、次のサヤに移ってしまう。「あ〜、もったいない‥‥」美しい黄色の鳥ゴールドフィンチといえども、許しがたい。鳥の食いかけを、人間のパンに入れるわけにはいかない‥‥。

でも、このサヤがむかれた部分から、小さな種が地面にこぼれて、そのおこぼれにあずかる虫もいるのだろうな。

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ハードサイダー(りんご酒)の作り方

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ハードサイダーの作り方は、日本のサイトにはあまりないようなので、ここで作り方を簡単に紹介しようと思う。レシピは、「Cider: Making, Using & Enjoying Sweet and Hard Cider 」(Anne Proulx and Lew Nichols著)で見つけた。すばらしい本で、サイダーを作りたいと思っている人は、読むことをすすめる。いろいろなハードサイダーのレシピがのっているだけでなく、インターネットにはない詳しい専門的な情報がのっている。さて、レシピだが ‥‥ 続きを読む

手作りのハードサイダー(りんご酒)

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先週末、ハードサイダーができあがった。ハードサイダーは、リンゴジュースを発酵させてつくる発泡酒のことで、日本ではシードルとよばれているようだ。

イギリスをはじめとしたヨーロッパで愛されてきたお酒なので、ニューイングランドでも、植民地時代から作られてきた。20世紀になって、ビールに取って代わられて、長い間、影を潜めてきたものの、この数年、その人気がグルテンフリーの食品をもとめる人々によって復活してきているという。

我が家の場合、ハードサイダー作りは、毎年秋の終わりにはじまって、春に完成する。まず近くの果樹園から、保存料なしの100%純粋のリンゴジュースを買ってきて、36リットルの容器にジュースをまとめて入れる。それに砂糖かハチミツを一次発酵のためにいれ、二次発酵時に、オイルコーティングされていないレーズンを追加するだけ。イーストは必要ない。そして、完成したら、上の写真のように小びんにわける。

もちろん、味に凝る人は、サイダー用のリンゴを買ってきてプレスして、そのジュースから作る。また、レーズンは、ほとんどがオイルコーティングされているが、それだとジュースが腐ってしまうので、絶対にオイルなしのレーズンを使う必要がある。私たちは、Whole Foodsから買ってくる。

手作りなので、毎年、サイダーの味が微妙にちがう。市販のものよりも甘みが少なく、さぱりしている。リンゴジュースのもとに使われたリンゴの種類はもちろんのこと、ハチミツ、砂糖によっても味がちがってくるようだ。

でも、毎回、さわやかで素朴な味であることには変わりはない。手作りのものは、口にすればすぐわかる。無理のない味というか、口当たりがいい。お酒はほとんど飲まない私たちだが、これからの季節、このハードサイダーがクリスマスまでは、毎晩少量ながら食卓にあがる。

ちなみに、りんご酒づくりに失敗したら、ほおっておけばリンゴ酢として使えるそうだ。ムダがなくていいかもしれない。

 

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食べられる庭 ~ Edible Garden 9

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食べられる野草/雑草シリーズの続きで、今回は、セント・ジョーンズ・ワート(St. John’s Wort)。学名はHypericum perforatum。和名は、セイヨウオトギリソウ。薬草としてネイティブアメリカンにも使われ、現代ではうつ病に効果があるとして再注目されている*。

食用としては‥‥花と若葉。花をサラダ、お菓子につかったり、ハーブティーにしたりしている。若葉は、スムージーに使っている。この花のお茶は、ほんとうに甘くておいしい。 また、フレッシュかドライのどちらでもいいのが、花だけ、または、花がついた茎(15センチぐらい)を瓶につめウオッカにひたして、ティンクチャーをつくっている。冬に「キャビンフィーバーか?」と思ったとき、紅茶に10滴ぐらいまぜて飲むのだが、甘みが加わっておいしい。気のせいかもしれないが、気持ちというか、頭もほわ〜んとしてくる。

セント・ジョーンズ・ワートは、2年前に突然、庭に生え始めた。風か、鳥からの贈り物だろう。50代に入り、更年期のさまざまな症状を聞いて、構えにはいっている今日この頃。原因不明のイライラ、落ち込みが起きそうになったら、この美しき花のお茶に癒してもらうつもりでいる。からだも、きっと喜ぶにちがいない。花にやどる愛に感謝。

*注意点:摂取により副作用がでる人がいる。妊娠中、授乳中の女性はもとより、他の治療薬などを服用している人は、必ず医師に相談のうえ、この植物を利用することをすすめる。

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食べられる庭 ~ Edible Garden 8

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ヤロー(Achillea millefolium)も、最初は雑草かと思ったけれど、そのままにしておいたら優れたハーブだったというが、後になってわかったという野草。ぬかなくてよかった。今ではお気に入りというか、心から崇めている野草のひとつ。

目立たないが、よくみると、うっとりするぐらい小さな美しい花をつける。その上、万能な薬草なのだ。これが庭に生えていてくれるだけで、幸運。

アメリカでは、ヤローにほれこんでいる人も多く、その薬用効果をえんえんとサイトで語っている人も多い。でも、薬草としての話は別な機会にして、ここでは「食べ物」として紹介する。

料理に使えるのは「花と葉」。ただし、葉は苦い。花やフレッシュな若葉だけを細かく切って、サラダやスムージーにいれている。もちろん、湯がいて他の料理にもつかえるらしいが、私は苦いので使わない。他には、フレッシュ、または乾燥させた花と若葉で、ハーブティーをつくったり、ウォッカにひたしてティンクチャーをつくって紅茶にいれて飲んでいる。

毒草もあるので、野草の判別には、専門家のアドバイスを求めることをすすめる。にほんブログ村 写真ブログ デジタル一眼(PENTAX)へ

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うさぎさんの足のクローバー?〜

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©William Ash Trifolium arvense(rabbit foot clover)

「色白は七難隠す」とか、言われる。これが植物の場合は、色白ではなくて、「かわいい名前」だと思う。上の画像の草は背が低く、すぐに茶色になる地味な花をつけている。ほんと、ただの雑草にしか見えない。ところが、Rabbit-foot cloverとか、Hare’s-foot cloverうさぎの足のクローバー)!という英語の俗名をもらっている。一度、この名前が頭にインプットされてからは、もうだめだ。庭で見かけると、子供のようにしゃがんで、ピンクがかったフカフカの花を指先でなぜてあげたくなる。

うさぎさん、うさぎさん‥‥。
いったい、だれから名前をもらったの?

アメリカのサイトをみると、「一般的に、クローバーは食べられる野草/雑草で、タンパク質が豊富だ。」とある。でも、どこの部分がタンパク質が豊富だとは、明記されていない。おそらく、情報のたらい回しなのだろう。若葉や花を、生でサラダにいれることもできるが、消化がよくないので、10分から15分ぐらいの塩ゆでをすすめている。ただ、苦みが食から消えてしまったアメリカ人の間では、クローバーの葉の評判はものすごく悪い。サバイバルフードだとか、食料危機まで待とう!というコメントが多い。

私も、他にも5種類ぐらいのクローバーを庭でみつけたが、若葉をかじって以来、葉には手をつけていない。ただ、生や乾燥させた「花」を他のハーブと混ぜてお茶にしたり、「花や種」を乾燥させて、ミルで軽くひいて小麦粉に少し混ぜて、パンやマフィンを焼いている。味はこれといって変わらないが、食感がかわって楽しい。

クローバーは、食べられる野草として日本ではよく知られているらしい。シロツメグサアカツメグサといったクローバーの若葉を、酢の物、お浸し、天ぷらなどに使って、そのレシピを紹介しているサイトもある。私は、半世紀も生きて、しかも異国で、やっとこの知恵を授かった。クローバーは、花冠をつくるだけのものではなかったのだった。

ところで、上のうさぎさん足のクローバーのラテン名は、Trifolium arvense。日本にもあるようで、その名前は‥‥シャグマハギ。全然、かわいくない。

というわけで今回は、
食べられる庭 ~ Edible Garden 5」となった。

こうした野草を利用する際は、識別が難しいし、毒草もある。専門家のアドバイスを求めることをすすめる。また、シロツメクサの中には、組織に傷がつくと有毒なシアン化物(青酸)を作るものがある。摂取量、摂取方法には、くれぐれも注意が必要だ。

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