視線の片隅にあるもの 〜 夏

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©William Ash

家の裏の森や野原にはいろいろなものがいるけれど、まわりの色にうまく紛れていて、わかるのは動いたときだけだ。このトンボも、野生のごぼうの種にとまってじっとしていたら、見逃してしまったかもしれない。このトンボ、よく見てみるとすばらしい。life_in_maine_dragonfly_3羽の細やかさや色、頭の後ろの黄色といい、このトンボがたどってきた進化を思うと驚異だ。

桃 2016

©William Ash

この季節、虫はいれども、気温が下がる夕方には庭をブラブラしたくなる。7月、果実は日一日大きくなっていく。今年、たくさんの花をつけた桃だったが、実もたわわになっている。

オークアップル 〜 虫こぶ

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©William Ash

オークの木にぶら下がっていた虫こぶを見つけた。タマバチの一種が、オークの葉に卵を産みつけて寄生して、葉の組織を異常に発達させて、こんなこぶをつくってしまう。青リンゴみたいに見えるので、オークアップルと呼ばれ、直径が2.5cmもある。わってみれると、タマバチが一匹だけ入っているらしいが、ぜひインターネットで中の様子をみてほしい。時期にもよるが、ものすごく美しい構造をしている。道具なしでこんなものを作ってしまう昆虫類。ファーブルじゃないが、すごい生物だ。

ブラックベリーの花咲く 2016

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©William Ash

今年も、花が順々に咲き始めた。5月のはじめは、ワイルドプラムの花。半ばは、りんごの花。そして今、ブラックベリーの花が満開だ。白雪姫を思わせる純白の花びら。これが朽ちて、やがて黒い実がなるなんて、だれが思おうか。

家はどこ?

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©William Ash

4月の終わり、植物が目覚め、気候も和らぎ、春の訪れに心ときめいた。
あれからひと月たった今、森は緑でいっぱいだ。春には見えた家も、隠れて見えない。

森は、冬の間は光でいっぱいなのに、命の気配がない。そして、光がさえぎられて暗くなった今、躍動する命であふれている。おもしろいことだ。