Bootcamp 2023, Part 5 ~ 60歳からのアーチェリー

ブートキャンプ(Single String Archery Club bootcamp)Part 4 の続きです。

このキャンプには、100名のベアボー、ロングボー、トラディショナルボーをする人たちが参加しました。

スキル、性別、年齢など様々で、カナダから一人で参加した女性もいれば、70代後半のご夫婦、子供連れの人もいました。

宿泊先は、自分たちでホテルをとるのですが、
近くには手頃なホテルやレストランがあり、困ることはありません。

 

写真は、3日目の朝に、マット・ヤッカ(Matt Yacca)さんが、
50 m先のターゲットの打ち方を指導しているところです。

ちなみにマットさんは、アウトドアの全米大会で優勝した経験もあります。

他の生徒は、別な講師に連れられて、森の中で3-Dの練習をしたりしてました。

 

講習会の最後の3日目となると、遠くから来た人などは、
講師たちに別れの握手やハグをして、午前中早々に講習会から去っていきました。

私たちもDCまでの6時間のドライブが待っていたので、10過ぎには失礼しました。
こうした自由が効くのも、アメリカの良さかもしれません。

このキャンプに参加する最大の利点はといえば……、

一流の講師陣が、独自のアドバイスを色々とくれるので、一人のコーチの独断的なフォームや考え方に縛られることなく、自分に合ったやり方を模索することができたことです。

毎年あるので、フォームでお悩みの方におすすめです。場所は、オハイオ州の新緑の森の中です。気持ちがいいですよ。

Bootcamp 2023, Part 4 ~ 60歳からのアーチェリー

 

ブートキャンプ(Single String Archery Club bootcamp)Part 3 の続きです。

2日目の午前には室内で、ロブ・ジェンキンズ(Rod Jenkins)さんによるフォームの指導がありました。

ロブさんは、夫が楽しみにしていたアメリカで著名なコーチ。

1日目の晩に行われたレクチャーでは、「矢をいる瞬間は、焦らないでじっくりとターゲットの中心を見て、数秒してから射ることだ」と何度もアドバイスをしていました。

大抵の人は、構えたら、目暗鉄砲、矢を放ってしまうのですが、それをしている限りは、フォームのひとつ一つの動きを意識していないので、絶対に上達しないのだそうです。

自分が引いている楽器の音を聞かないで、ただ指を動かしている演奏家のようなものでしょうか。

さて、2日目のフォーム指導ですが、

私たちのグループには、11名ぐらいたのですが、彼は横に並んで練習をする私たちを3周ぐらい回って、アンカーの位置、肩の並び、腕の動きなど、部位を分けて直してくれました。

写真では、矢を使って、生徒の肩の位置を訂正しているところです。

講師の人たちが生徒一人にかける時間は少ないのですが、彼らが他の生徒を指導している姿は、とても参考になります。

アーチェリーの基本は、なんと言ってもフォーム。
それができるまでに、5年ぐらいかかるとか。

そして、フォームさえ完成させれば、
ターゲットまでの距離がいくらあろうと怖くない…………
なんて言いたいところですが、
アウトドアでは、これに風や雨が加わってくるのでした。

 

 

Bootcamp 2023, Part 3 ~ 60歳からのアーチェリー

ブートキャンプ(Single String Archery Club bootcamp)Part 2の続きです。

2日目の晩、フォン・ギラード(Fawn Girard)さんが、50 m 先のターゲットを射る指導をしてくれました。

なぜ 50 m なのかといえば、

ベアボーの世界競技会で使用される距離の中で、最も遠いものだからです。

オリンピックリーカーブなどは、70 mもあるそうです。

たとえそれよりも短いとはいえ、50 m先のあのターゲットが、めちゃくちゃ遠くに見えるのは、私だけでしょうか?

その上、アウトドアの競技会は、インドアとは違って天候に左右されます。

風があったりすると、その影響で矢の方向がずれてしまったりと、初心者には運任せとしかいえないような状況。

でも、そんな環境下でも、ターゲットの中心を射る講師陣たち。

Cool!

ちなみにこのブートキャンプには、ベアボーの他に、写真のようにトラディショナルな弓を使う人も来ていました。

 

Bootcamp 2023, Part 2 ~ 60歳からのアーチェリー

ブートキャンプ(Single String Archery Club bootcamp)Part 1の続きです。

2日目の講習の内容は、とても密度が高かったというか、

合計で5人の講師が入れ替わり立ち替わり、私たちのグループを教えてくれました。

 

写真は、この日の講師の一人だったマット・ヤッカ(Matt Yacca)さん。

もちろん彼も有名なアーチェアー。

 

この日は、わざわざ自分のスマホで、丁寧に生徒一人一人のビデオを取って、

修正箇所などを指摘してくれたので、とてもわかりやすかったです。

ともかく教えるのがうまかったし、知識も豊富。

直感ではなくて、科学に基づいたアドバイスをくれたので説得力抜群でした。

そして何よりも、

嫌な顔ひとつせずに、とことん、本当にとことん、質問に答えてくれて、

生徒一同が感動してました。

 

 

 

Bootcamp 2023, Part 1 ~ 60歳からのアーチェリー

4月のことですが、夫婦で、オハイオ州で行われた2泊3日のブートキャンプ(Single String Archery Club Bootcamp)に参加してきました。

この講習会、ただの講習会ではないのです。

アメリカで本当にトップをゆくアーチャーたちが、講師陣なのです。

技術を教えてくれるだけではなく、つまらない質問にも片っ端から答えてくれるという親切さ。超フレンドリー。

この夢のような講習会、実は、国際大会にアーチャーを送るための資金集めに一役買っています。

ヨーロッパ勢が圧倒的なベアボーの世界、そこにアメリカがもっと食い込みたい。

でも……世界大会に自費で参加するとなると、飛行機代など、財政面でちょっと辛い。

そこで、トップアーチャーたちが立ち上がって、自分たちで講習会を開いて資金集めを始めました。今年で二回目だそうです。

や〜、しつこく言って申し訳ないのですが、ともかく講師陣がすごかった。

例えば、写真の中央の女性は、アメリカの女性のベアボーのトップを走りつづけるフォン・ギラード(Fawn Girard)さん。

国内外のインドア、アウトドア、フィールド、3-Dの大会で、数々の賞をさらってきました。また、アーチェリーへの貢献で、何度も表彰されています。

そんな彼女がですね、私たちの肩や背中、腕に触れて、フォームを丁寧に直してくれました。すごいことですよね。

おまけにジョークが上手くて、気さく。本業が先生らしく、教えも的確。

この講習が行われたアーチェリークラブ(Single String Archery Club)も、彼女が立ち上げたそうで、ご主人と管理をされています。

ベアボーは、人気が高まってきているとはいえ、他のコンパウンドやリーカーブに比べれば、まだまだ。

だからこそ、このような選手たちから、直に教えてもらえるのだと思います。

つまり、今がチャンス。

皆さんも、来年、参加してみてはいかがでしょうか?

参加料(宿泊費や旅費は除く)は、一人150ドルぐらいでした。

レベルも、初心者から上級レベルと、分けて教えてくれました。

定員は100名なので、お見逃しなく。

 

 

インドア・ナショナル 2023 ~ 60代からのアーチェリー

夫婦で、またアーチェリーの競技会に参加してみました。第54回全米インドア大会(USA Archery Indoor Nationals 2023)で、今月、全米各地でたくさんの予選が行われています。

私たちが参加したのは、バージニア州の予選会で、500名以上がエントリー。二日間にわたって、合計で120本の矢を放ちました。

ご覧のように4人1組になってやるわけですが、私たちのような初心者は、選考に残ろうなんていう野心も、実力もないわけで、同じ組になった人たちとの、何気ないやりとりなどが楽しみなだけ。

ところが、欠員が出たのか、夫が2日目になって、15歳未満のコンパウンドのアーチャー3人と一緒にやることになり、アメリカン・テーンエイジャーの洗礼を受けて、「冗談が通じない」と意気消沈。そりゃそうだわ。でも、その分、プレイに集中できたようで、スコアは伸びました。

ちなみに、アメリカのこうした大会では、バックグランドニュージックが流れるのですが、一体どんな曲が流れると思いますか?

なんと、アバや、サタデーナイトフィーバー、スティービー・ワンダー、なんかなのです。

50年代〜70年代生まれの人だけが、ニヤニヤしながら腰をふりふりしているという、不思議な空間が生まれます。

Click on the image for a larger view.

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 6

Lancaster Classic 2023 シリーズも最後のPart 6 となった。

決勝戦の時、最前列に座って見ることができた。このトーナメントの中でも、ベアボーの決勝戦の Youtube はとても人気がある。私たちも何度もコンピュータで見てきたが、やはりライブは違う。

選手も「高い壇上に登る上に、カメラが動き、大きなビデオのモニターがあり、観衆の熱気が伝わってきて、プレッシャーがすごい」とよく言う。

画像は、女子ベアボーのフォン・ギラード(Fawn Girard)とクリスティーナ・プルコーリ(Kristina Pruccoli)による3位決定戦の様子だ。18m先の直径 40 cmの的は、照明のせいでとても遠くに見える。

決勝戦の様子を見たい人は、「Continue reading →』をクリック。

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ランカスター・クラッシック 2023 – Part 5

続いて、Lancaster Classic 2023, Part 5

土曜日は、朝に勝ち抜き戦があり、その勝者による決勝戦が夕方にあった。その間、決勝戦に出る選手は、時間がある。練習場を覗いてみれば、画像の3人が練習をしていた。

左がアメリカのジョン・デマー(John Demmer III)、

中央がオーストラリアのマイケル・フィッシャー(Micheal Fisher)、

右がアメリカとサンマリノの二重国籍を持つクリスティーナ・プルコーリ(Kristina Pruccoli)。

ランカスター・クラシックは、ワールドアーチェリーのインドアのルールに従っている。直径40cmの的を、18m離れたところから射る。的の中心のゴールド色の二つのリングの直径は、たった8センチ。

そんな中心を目指すわけだが、リーカーブやコンパウンドの弓に比べて、ベアボーの場合はサイトがない。矢の先が指す場所や、弓を引く手の場所を変えたりして、感覚を掴んでいく。

手探りで色々試しながら、中心点を目指すというところが、ベアボーならではの世界で楽しい。

 

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 4

©︎ William Ash

前回に続いて、Lancaster Classic 2023, Part 4

会場のレストラン横のゴミ箱に、コンパウンドの弓が捨てられていた。

弓は、決して安いものではない。

試合に負けて、自暴自棄になってしまったか?

矢を放つのは、簡単なこと。

でも、ランカスター・クラッシックには、世界中から優れた選手たちがやってくる。

勝ち抜くのは、至難の業。

 

 

ランカスター・クラッシック 2023 – Part 3 

©︎ William Ash

前回に続いて、Lancaster Classic 2023, Part 3

画像手前のアーチャーは、ニコンとライカのカメラで、勝ち抜き戦を終えた他の選手の写真を撮っている。

ベアボーのアーチャーは、みんな情熱的で、お互いにアドバイスや応援を惜しまず、とても協力的なことで知られている。こんな国際的なトーナメントですら、そんな雰囲気に包まれていた。

ベアボーは、リカーブと違い、サイトやスタビライザー、クリッカーもなく、弓本体だけを使うとてもシンプルなアーチェリー。画像の手前にあるのが、わかるだろうか。

前々からアーチェリーをやりたがっていた夫が、ベアボーを選んだのも、このシンプルさにあった。そして、ベアボーコニュニティーのフレンドリーさも、魅力の一つ。

トーナメントはあるが、サッカーやフットボール、ゴルフなどとはちがい、桁違いの賞金が出るわけではない。みなゲームとして、心から楽しんでやっている。

もちろん、勝ち抜き戦に進む人たちのテクニックは、尋常でないレベル。土曜日の決勝戦では、その素晴らしさを目の前で体験できた。

どうして
シンプルな裸弓で
あんな小さな的の
そのまた小さな中心を
射ることができるんですか?

美しすぎる。