見えるものと見えないもの

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©William Ash

視覚が世界を作る。でも、人間が「目の前の空間にあるものを見ている」と思っている最中に実際におきていることは、「目の網膜に写ったイメージをプロセス中」ということにすぎない。見ている世界とその表層の現実は、心とバイオロジーによる幻想なのだ。

目によって、世界もちがってくる。よく知られているのは、昆虫の「複眼」。ほ乳類の目とちがい、映写された画像を使わないだけでなく、たくさんの目をもつ。クモなど、8個もの目をもっている。

画像の虫は、顏の前面の大きな目のほかに、頭の後ろに透明のドーム型の目を三つもっているように見える。拾った虫だが、なんの虫か知っている人がいたら教えてほしい。なんとなく仮面ライダーを思い出す。

こんなすごい面をした虫たちが、まわりをブンブン飛んでいるこの世というもの。ドローン顔負けの情報を虫は収拾しているかも……なんて考えてしまうし、人間の視覚では拾えない生命体がいて当たり前に思える。それが雲に見えたり、風をおこしたりしているのかも。