アメリカ国内の引越 Part 1 こぼれ話 ~ 除雪をしたのは誰?

©William Ash

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 の余談になるが、引越の前日に、メイン州に雪が降ってしまった。借りた家には、入り口から家まで75mぐらいのドライブウエイ〈私道)が続いているので、

「雪が積もっていたら、トラックが入らない、、、どうする?」

メイン州に向かいながら不安になった。ところが、実際に家についてみると、しっかりと除雪がしてある!

感謝感激で、すぐに大家さんにお礼の電話をすれば、

「いや、知らないよ。」

しばらくすると、謎の50ドルの請求書がポストに入っていた。あわてて請求書にあったMr. T に電話をすると、

「前に住んでいた人から、引越したという連絡は受けていなかったので、いつものとおり除雪をしただけです。あんたたちが今住んでいるのだから、払ってください」

まあ、他の人を探すのも面倒だし、今後もこの人にお願いしようということになって、支払うことにした。

果たして、前の居住者は、
本当に除雪の解約をしなかったのだろうか?

1年半年後、私たちがこの家を引越すことになった。それで、Mr. T の奥さんに除雪の解約を告げておいた。

ところが、、、新しい家に引越したあと、また請求書が転送されてきた。私たちが引越した後に、数回も、あの家を除雪している。しかも、あの家には他の人がすでに住んでいるのにだ。すぐに電話をした。

「すでに解約をして、引越しているんですけど」

「そんなことは聞いていません」

奥さんは引き下がらない。やっぱりな~と思って、

「こちらには、X月X日に解約の電話を入れたという記録があります」

きっぱりと言うと、彼女は大きなため息をついて、

「そうですか」

やっとあきらめた。

メイン州では、冬の除雪作業が大事な副収入になっている人たちがいる。なんたって、雪嵐でも真夜中でも、がんがんにトラックを走らせて除雪しまくる。Mr. T も、本業は農業。一度、彼の農場の横にある小さなお店にいったとき、3,4人の子供たちが彼のまわりにいて、「生まれた子豚に、ソックスを編んであげるわ。パパ、小屋は十分に暖かいかしら?」と、かわいい会話をしていた。

除雪の料金だが、決して安いものではない。

10 cm 以上の雪が降ったときは、頼まなくても来てくれる。わが家は、75 m もドライブウエイがあったので、1回で50ドルの除雪料金をとられた。5分足らずの作業で、50ドル。しかも、大雪の場合はすぐにまた雪が積もるので、数時間後にまた来て除雪をし、30ドルがその度に加算された。結局、雪のたびに除雪料金が発生して、一冬あたり、最低でも800ドルは支払った。

こんな顧客が4,5人いるだけでも、いい副収入になるから、顧客を失いたくない気持ちはわかる。でも、こちらとしては、しっかり記録をとっておかないといけないなと、痛感。

ニューハンプシャー州の知人の家のドライブウエイは、もっと長くて150 m ぐらいあり、1回の除雪料金は150ドル。さらにこれに、私たちと同じような追加料金が加算されたらしい。

この除雪作業だが、ドライブウェイような私道ではなく、公道を除雪する人たちもいて、彼らは町役場に雇われている。人の家の入り口をよけずに、わざとたっぷりと雪を積んでいくような人たちもいる。この人たちとの知恵比べといえば聞こえがいいが、数年にわたる戦いの話は、いずれまた……。

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 はこちら。