キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 5

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公園の地域には、何百年という間、ナバホの人々が住んでいる。今も、カボチャ、トウモロコシ、りんご、なしなどが栽培され、馬や羊も放牧されている。写真の中央、岩壁の影となっているあたりにある小さな点々は、羊だ。キャニオン・デ・シェイは国定公園になっても、土地は依然としてナバホの人々のもので、大切にされている。

車のツアーに参加したり、渓谷に降りて遺跡を訪ねたのだが、砂ぼこりというものが気にならなかった。創造主が土で人間の体をつくり、そこに命を吹き込んだというネイティブアメリカンの神話は、こういうキャニオンでは真実みを帯びてくる。

 

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キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 4

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©William Ash

写真左中央、岩の端は自分のいるところから30メートルぐらい下、渓谷の底はさらにそこから60メートルぐらい下だった。キャニオン・デ・シェイ(Canyon de Chelly) は、時間と空間のタペストリー。

地下の水の流れは
色鮮やかに紅葉したハコヤナギノの木となって

人間や動物の流れは
小道や車道となって編み込まれている

 

キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part 2

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©William Ash

公園がある地域には、現在住んでいるナバホ以前に、アナサジと呼ばれる人々が住んでいた。写真のアンテロープ・ハウス遺跡(Antelope House Ruin)のまわりには、11世紀から13世紀にかけて、大きなアナサジの集落があったらしい。

写真の右よりの高い建造物は、渓谷の赤い断崖にそって作られた要塞のひとつで、かつては4階だてぐらいの高さがあったらしく、部屋数も90を超えていたことがわかっている。そのまわりに残されている円形のものは、キバ(kiva)と呼ばれ、儀式や宗教行事が執り行われた。それでも、多くの人々は、こうした建造物の外に住んでいたらしい。

ところが、1300年代には、この遺跡の地域からアナサジは消えている。理由はよくわかっていないが、1276年から1299年まで干ばつが続いたことや、人口が増えすぎて、環境が悪化した証拠が残されている。どこに消えたのか? 現在のホピ、ズーニー、アコマは、このアナサジの子孫と言われている。

21世紀
移り住む場所があるとは限らない。
火星にいくお金もガッツもない。
みなさん、いっしょに地球を大事にしましょ〜う!

 

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キャニオン・デ・シェイ国定公園  Part1

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©William Ash

一見すると、空へとそびえているものを見ているような気がする。が、実はちがう。地下へと掘られたものを見下ろしているのである。その深さは、300メートル。ちなみに、東京タワーの高さは333メートル。画像をクリックしてみてほしい。

アメリカ南西部のアリゾナ州にあるキャニオン・デ・シェイ(Canyon de Chelly)国定公園は、平原が河川によって浸食されて生まれた。深さ300メートルもある断崖が、42kmにわたって細長く東西に伸びている。

写真の中心にある塔のように切り立つ岩は、スパイダーロック(Spider Rock)。公園内の見所のひとつであるだけでなく、先住民族のナバホは今でも、この岩を精神的,地理的な中心として崇めている。かつて怪物たちを退治し、ナバホが今でもその卓越した技術で知られている織物の技術を授けたと伝えられるスパイダーウーマン(Spider Woman) が、この岩に住んでいるといわれている。

スピーキングロック(Speaking Rock) 、またはトーキングロック(Talking Rock)と呼ばれる岩が、画像の左端にある。ナバホが子供たちに話すお話のなかに、ふたつの岩にまつわるものがある。

「いたずらばかりしていると、スピーキングロックが、スパイダーウーマンに教えてしまうぞ。スパイダーウーマンが捕まえにきて、岩の家につれていかれ、そこで食べられてしまうぞ。どうして、岩の天辺だけが白っぽいと思う?あれは、実は食べられた哀れな子供たちの骨なんだぞ。」

写真の地平線の中央あたり、遥か遠くには、ブラックロック(Black Rock) とよばれる山がみえる。火山が浸食されて、火道内のマグマが硬化してのこされた火山岩栓だ。

火山、噴火、300メートルも切り取られた渓谷、そこを守る人々、彼らに伝わる伝統とお話‥‥。こういう場所にいくと、自分なんてどうでもいいように思え、それがまた心地よかったりする。

 

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